Hiyorimi-Note2

■04/Jun/30 06:45　多摩川のあやしい小動物Ⅱ

人を化かす生き物と云えばキツネ。これが意外にも多摩川界隈に結構はびこっているようです。キツネのメインディッシュはイタチ同様にネズミ類ですが、人間の残飯でもパクパクいってしまいますので、生命力はイタチの比ではありません。特面白いのがキジです。都か僚友会か知りませんが、毎年恒例でキジの放鳥というのをやるそうですが、これが間抜けな養殖物なので、海千山千のキツネにいとも簡単にパックリ。けしからん奴ですが、キツネを駆除しようにも、一応、多摩川界隈は鳥獣保護区になっているので、まあ簡単にはやられないでしょう。夜間に草の生い茂る多摩川河原を徘徊できる心臓をもつ人ならば、おそらく意外と簡単にキツネ君と遭遇できるかも知れません。
えっ？キツネが化けたような色白の女の人と会ったって！？
そ、それはキツネじゃなく、本当の××では…。何しろここは都市河川、年がら年中、事件簿ネタには事欠きませんので…

■04/Jun/29 06:14　多摩川のあやしい小動物Ⅰ

今や死語となっている感の「イタチ」ですが、どっこい我らの多摩川の懐は何処までも深いのです。少なからずニホンイタチの棲息がこの流域では認められているようです。それも奥多摩界隈かと思いきや、何と中下流域とも呼べる立川～世田谷エリアにも幾個体かが健気にも棲息しています。何でも食べるタヌキと違ってイタチはライブベイトしか食べないので、生きている元気の良い「エサ」が豊富なエリアでないと、なかなか生存は難しいようです。
多摩川イタチのメインディッシュは①ネズミ②アメリカザリガニだそうです。②は何となく分かるのですが、①ネズミは大きく分けてドブネズミ、ハツカネズミがメイン。とくにハツカネズミは今や多摩川河川敷の一大勢力になっています。昔ながらのハタネズミなどはむしろ減少方向。アメリカザリガニとハツカネズミが、昔ながらの小動物を養っている事が何かとても皮肉っぽく面白いことだと思います。

■04/Jun/28 07:27　江戸前牡蠣

小生が育った千葉県の市川市には結構な数の貝塚があって、小学生の自由研究でよく掘りに行ったものです。土器や骨などと一緒に出てくるのもののうち、やたら多いのは名前の通り貝殻。そしてハマグリの大きな貝殻と一緒に、よく出てきたのは牡蠣の貝殻です。ハマグリは子供の頃は、アサリと一緒に船橋や習志野の潮干狩りで、少ないながらも捕れたので分かりますが、牡蠣はあまり目にしません。岸壁もほとんど外来のカラス貝に覆われてしまい、その存在感はいまやあまりありません。
ところが牡蠣も汽水を好む生き物ですので、多くの河川が流れ込む東京湾は牡蠣の生息に悪いわけはありません。貝塚が示しているように、かっては多くの牡蠣が海岸の岩場を埋めていたのでしょう。
調べてみると沖合の海底にはしっかりと江戸前牡蠣が相当数、今でもちゃんといるそうです。ところがアサリやハマグリと違って、牡蠣は生食でないとなかなか商品になりません。一個の牡蠣は一日二百リットルの海水を体内に取り込んでいるので、海が汚れているとたちまち溜まってしまいます。江戸前牡蠣のワタには結構大腸菌などが溜まっているのです。でもこの代謝量から、水揚げした牡蠣を数日間綺麗な海水に漬けておくと、あらま不思議、細菌類は牡蠣の体から消え去ってしまうそうです。でも、そんな手間暇プロセスが必要なので、商業ベースには乗らず。なかなか江戸前牡蠣が食卓に並ぶことはないようです。
早く水揚げしたての江戸前牡蠣が安心して食べられる東京湾になって欲しいものです。

■04/Jun/26 13:29　独逸行脚Ⅴ

ドイツに着いた日が夏至の翌日と云うことで、日が長いこと長いこと。ビールをたらふく飲んで、店を夜十時に出てもまだ明るいのでホテルに帰る気にはなれません。
考えてみれば、こんな国では夜釣りというのがなかなか大変です。夜十一時過ぎから釣りをするしか手はありません。深夜でも真っ暗という感じでもありませんので、そうこうしているうちに東の空が明るくなってくるという案配でしょうか？（起きていたわけではないので勝手な想像）まあ短時間で終わるので効率的には良いのかも知れません。
今回は体調を気にして肉は避けて、ジャガイモと魚料理ばかり食べましたが、魚が意外と旨かったです。アトランティックサーモンのグリルとニシンの酢漬け（愛称ビスマルク）ですが、日本では味わえないほど美味でした。ドイツ人の舌は肥えてきたのでしょうか？それとウナギ、流石に薫製には手が出ませんでしたが、日本料理屋で出たヨーロッパウナギの白焼きはこれまた絶品。あちらでは珍しくない天然物だったので、おそらく日本でも上物の天然物はこれに似ているのでしょう。やはり魚は釣るだけでなく食べて初めて語れるものだと思いました。

■04/Jun/25 08:57　独逸行脚Ⅳ

まったく時間的余裕がなかった今回のドイツ行脚でしたが、そこはそれ、列車待ちの時間を最大限利用して釣具屋を覗いて参りました。昨年行ったところでしたが、気のせいか売り場面積が縮小していたような…。ここでも釣り具業界は逆風なのでしょうか？
ミッチェルの小型スピニングを探したのですが、残念ながらありません。その代わりと云っては失礼ですが、ゼブコのスピニングが山積みバーゲンしているのを発見、ついついマルタやシーバスに使えそうなちっこい奴を買ってきてしまいました。もちろんゼブコはこちらでも高級ブランドではありません。この年代ですと安物ルアーパックにゼブコのクローズドフェイスリールが付いていたのを記憶している方々は多いでしょう。どうもそのときのブランドイメージが強すぎて色眼鏡で見てしまいがち。触ってみると意外にもそれほどチャチイ感じはしません。
あとは前回ドイツ訪問時のレポートにもあったウナギ針とローカル釣り雑誌を購入。こちらでは電気ウキでウナギ釣りをしているので、これまた驚き。図体はアンギラ種なのでぶっとくパワフルです。数冊の釣り雑誌がありましたが、どれにもウナギコーナーがありました。欧州ではポピュラーな対象なのでしょう。

■04/Jun/24 15:22　独逸行脚Ⅲ

先ほど早くも帰国しました。職場に直行ということになりウンザリですが、まあ十時間近く機内で爆睡していたので体力は残っていますが…。
ドイツの大きな都市の大半は都市国家の歴史を有していて、それぞれの街ごとにアイデンティティをもっています。そんなことが今でもブンデスリーグなどで、あれほど地域の戦いに熱くなれるのでしょう。日本の地方都市にはまだそういうところが残っておりますが、やはり東京や大阪に集中しているので、明快な地域色というのはドイツにかないません。北ドイツの酒場ではバイエルンミュンヘンの名キーパー、オリバーカーンの悪口を楽しそうに話しているのが聞こえてきます。同じドイツであっても、郷土意識の範疇が違っている感じです。
例えばゲートウェイのフランクフルトなどは、ドイツの街では比較的モダンな雰囲気で、これまた北ドイツから馬鹿にされているのですが、実はこの名前は遠くフランク族が作った船着き場（フルト）に由来しているのですから、本来はただものではありません。
はたと頭に浮かびましたが北も西も南も、都市国家には大きな共通項がありました。それは殆ど都市国家は河川の水運を動力として発展してきたという事実です。俄ゲーテになった気分でのたもうと「川には文明の香りがする」などと言上してみたいです。
そういえば川の畔のレストランの入口にある黒板に「カワカマス(Zander)あり」などとチョークで書かれておりました。久しく食していなかったので食べたかったのですが、あいにく時間もありませんでした。残念でした～。かようにドイツ地方都市は大昔から今日まで川の恩恵を受けているのです。

■04/Jun/23 12:52　独逸行脚Ⅱ

今はサマータイムなので、時差はマイナス七時間。午後六時着ですから、日本時間では深夜の一時。空港ではさすがにベッコリということでしたが、そこはそれ、懐かしの地に戻ったこともあって、お気に入りの古ぼけた宿に荷を放り込むと急速に回復、深夜まで（というより十時頃まで明るいので実感は無し）ドイツビールとソーセージでキアイを入れ直し。成田のラウンジから数えると、この十八時間で一体何リットルのビールを飲んだのでしょう。恐ろしい限りです。今年はビールは基本的に断ってきたのですが、今までの半年分をすべてリカバリー（？）した感じです。やはり健康は気をつけなくてはいけませんが、これに気づくのはいつも事後。情けない限りです。
とはいえ、今回も強く感じたことがあります。同じ人間として生きているのに、どうしてこれほど生活にゆとり（経済的という意味ではなく、立ち振る舞い）があるのでしょう。路地に出したテーブルで、仲間とわいわいガヤガヤ、ビール片手に楽しそうに過ごしています。ホテルのそばにある中世からの教会の脇では恋人達や老夫婦が手をつないで、のんびり散歩をしています。一緒にいるワンちゃんも心なしか安らいでいます。そう、時間がゆったりと過ぎていくような感じなのです。同じ一生、刺激的な世界であくせく走り回りながら終わるのも一つ、多少退屈なのかもしれませんがゆったりと流れていくのも一つ。こういう空気を知るためにも異国への旅は、人間にとって必要なことのような気がします。

■04/Jun/22 12:17　独逸行脚Ⅰ

たまの欧州出張はのんびり余裕をもって行きたかったところですが、月曜出国で木曜帰国という強行日程になってしまいました。時期的には白アスパラガスのシーズンも終わって、あまり良い時期ではありませんが、まあ仕事となるとそう日程で贅沢は云えません。
季節も悪くないということもあるのでしょうが、成田は今まで見たことがないほど混み合っていました。特殊窓口を除いて出国検査ゲートが端から端までフルに開いているのを見たのは初めてです。それもすべての列が手荷物検査場にまで最後尾が並ぶほどでしたから、これは凄い。日本の景気も間違いなく上向いているのでしょう。
まもなく七月というのに着いたフランクフルトの気温は１６度。これは流石に驚きです。…が、暑さと湿気に弱い小生としては、これはとんでもなく快適なコンディション。カーッとくる欧州の夏を期待している向きには不評かも知れませんが。やはり小生にとってドイツはとりわけ相性がいい国なのでしょう。
成田～フランクフルトが十二時間弱。そこから更に国内線で一時間。通常ならばフランクフルトのゲーテ広場でビールを傾けて、時差調整＆休息を織り込むのですが、今回はそうは行きません。北ドイツのハノーバーに着いたときは、機内のアルコールもあってフラフラ状態です。やっぱりヨーロッパは遠いです。

■04/Jun/21 10:07　ウナギ天動説

今日からしばらく欧州行脚（木曜帰国のとんぼ返り）ということで、成田空港から配信いたします。

先ずは長旅にちなんでウナギの話題です。ウナギパスタの話から連想するに、イタリアでもウナギは食材として古くからあったのでしょう。でもヨーロッパウナギの産卵場は地中海からジブラルタル海峡を渡ったはるか遠くの大西洋。バミューダ諸島近くのサルガッソー海の水深数百メーターの深海ということが分かっております。河口まで六千キロもの長旅を経てウナ君はやってくるのですから大変な話です。
日本のウナギの産地はマリアナ海溝付近の深海ですので、列島から二千キロ。ヨーロッパほどではありませんが、やはり長距離です。
なんでこんな遠洋なんだ？というのが、誰しも頭にうかぶギモンですが、それは天動説。自分の住んでいる陸地が何も変わっていないと決めつけているからです。長い長い地球の歴史を戻ってみると意外なことが分かってきます。産卵場は陸地のほんの目の前にあったのです。ところがその後、地球が温暖化して海面がどんどん上昇、長い長い歴史の中で河口は遙か彼方になってしまいました。ところが律儀なウナ君はその後もずっと産卵場を変えなかったという訳です。
星空を見上げて天動説や地動説のことを思い出す人は多いですが、海に向かっても似たようなセオリーを思い浮かべる人は少ないでしょう。

■04/Jun/19 08:43　隅田川あれこれ

一時期は完璧なドブ川となっていた隅田川ですが、最近では魚も戻り始めているようで、噂では最下流域でけっこう大きなシーバスや鯉が釣れているそうです。大井付近から回遊してきたシーバスは青海側に回遊する組と、お台場から隅田川に入り込んでくる群とに割れるようです。川が生き返り魚が戻ってくれば、それを狙ってシーバスも入り込んでくると云うわけです。分岐している神田川でもボラに混ざってアユも確認されているようですので、本流筋にはそこそこの天然アユが遡上しているのではと見ています。最近では姿が見えないようですが、タマちゃんももしかすると岩淵水門をこじ開けて隅田川経由であがったのかも知れません。川としては不自然な荒川放水路より、こっちのほうがルートとしては面白そうですからね。隅田川界隈の名所は殆どが下流域にありますが、小生的に関心が高いのは上流部（白鬚橋～岩淵水門）。このエリアでは隅田川は大蛇行していて、川としては非常に興味深いエリアです。中小工場と生活の場が隣接してきた一帯で、全然華やかではありませんが庶民文化的にも面白いところです。近年急速に整備が進められているようですので、デジカメとパックロッドを携えて、こんどじっくり行脚してみたいと考えています。

■04/Jun/18 08:18　ウナギ食味

これから暑くなるとウナギの消費量も鰻登り。でも悲しいことに流通している殆どは養殖物です。さて天然モノは如何なものと湘南河川で捕れたウナ君を最近食しておりますが、いくつかの事が分かりました。大きなウナギより小ぶりのほうが美味いということです。
天然ウナギの肉質は弾力があって旨味を感じますが、大きな個体は皮が厚いです。食べる場合、この点が面倒。小ぶりだとちょうど良い歯ごたえなので、４０前後のやつを選んでさばくことが肝心です。
蒲焼きが一般では知られていますが、これは結構面倒なもの。幾度もジュージュー網焼きをしてから、蒸してタレをつけて食しますが、まずサイズがえらく縮んでしまいます。次に旨いタレの入手がポイントですが「蒲焼きは出来たものを買ってくること」が一般常識になっていますので、そこいらのスーパーでは焼き肉タレは数多あるものの美味い蒲焼きタレはなかなか見つかりません。あとは焼き加減と柔らかさのクロスポイントが難しいです。こわごわやっても焦がしてしまうケースが大半。こうなると堅くなってしまいます。やはり専門店があるように、ウナギの蒲焼きというのはそう簡単なものではありません。個人的にはそれよりも一口サイズに切って唐揚げにしたり、オリーブ油で炒めてウナギパスタにしたほうが手軽で美味しいと思います。

■04/Jun/17 08:10　生ゴミ餃子

誰が命名したのか分かりませんが、この名はなかなか俊逸。もともと中身はよく分からないギョーザですが、お隣韓国から一部輸入されてきているという掲題のギョーザ。肉と野菜のみじん切りをギョーザの皮に包んでいるわけで、この野菜のなかに腐った大根が入っていたとか。タクアン会社の廃棄物をタダで貰い受け流用したそうですので、たぶん葉っぱのほうでしょうか。着想は面白いものの、なにせ人間様の食べ物ですので素材の鮮度管理や衛生管理はキチンとやるべきでした。例によって、この会社の社長は川に飛び込んで行方不明とか、先日の一件もそうですが、やり方を間違える人は始末のつけ方も間違っているケースが目立ちます。
小生の場合、調理済みギョーザの類は近年食べていないので、人間ディスポーザーにはなっていないと思います。…が、こういう話を聞くと、加工食品でなく目に見える素材を使って料理するというスタイルが無難そうですね。また最近は情報過多社会の弊害で「風評被害」なるものが相次いでおりますが、今度はギョーザ屋が影響を被るのではと心配してしまいます。個人的には結構好きなネタなので、ギョーザがネガティブ食品になって欲しくはありません。

■04/Jun/16 07:37　捨て鯉

今日は二日酔いの頭を抱えての日帰り関西行脚です。食あたり等で身体を壊しやすい時季ですので、皆様も十分な睡眠をとって休息して下さいませ。
さて今日の話題。捨て猫や捨て犬のことは、世間で良く聞くものの、昨今ではＫＨＶの拡大に伴って「捨て鯉」なるものが登場したようです。これはある程度予測していたのですが、営業停止などの被害が広がるのを怖れて、業者が闇に乗じて死んだコイを廃棄しているのが捨て鯉。これは死んでいるので確認できるのですが、ヨタヨタになっている奴や、死んだコイと同じ池に入れてあったものの「悪意の放流」が同時並行的に行われているはずです。これらの感染ゴイは元々健全だったそこの生態系を破壊しますので、この捨て鯉行為は非常にタチの悪い所業です。
身勝手な思いで海外からＫＨＶ付きコイを移入してきたのもヒト、身勝手に捨て鯉をするのも又ヒトの所業。こうしてみると、やはり一番の悪役は我々ヒトなのでしょうか。

■04/Jun/15 07:18　ボラ話

河シーバスやウナギ釣りに感潮域に行くとドボンドボンとジャンプしているのがボラ。汽水と云うにははばかるような上流でも、こやつらは元気です。通常、淡水中では魚の組織の方が浸透圧が高いので、体外から水がどんどん浸み込んできます。放っておくと水膨れになってしまうので、この水をどんどん体外に排出しなくては行けません。人と一緒で淡水魚も体内の水を外に出す機能を司るのは腎臓です。この働きが出来ない魚は淡水には棲めません。ボラにもしっかりこの機能が備わっています。ボラもウナギもオーシャンオリジン且つ海川マルチプレーヤーですので、ウナギの浸透圧細胞も似たような感じなのでしょう。ウナギは純淡水域にもたくさん棲息しておりますので、ウナギの方がはるかに強力な腎機能を持っているのかも知れません。
最近は抗生剤の進歩で出番が減ったかも知れませんが、養鰻池にボラを放してウナギの食べ残しの掃除屋として活躍していたそうです。エサ要らずで育って、大きくなればカラスミも食べられるのですから便利な存在です。
余談ですが、外界との水の代謝が盛んなので、淡水中の魚は、その組織（魚肉）への環境の影響が大きいという点もここから来ています。同じ種類の魚でも、汚い沼や川の個体と綺麗な湖や清流で育った個体との間では、魚肉の質がまったく異なることがあります。ボラは特に泥をよく食べるので、バッチイ川ですと組織も内蔵も臭くて食べられないはずです。ウナギやコイのように家で真水につけ、しばらく置いて泥を吐かせることが出来ればいいのですが、ボラはそこまで強くはないはずですので、それもおそらく無理。何でも食べてしまう小生ですが、やはり川ボラは避けたほう良さそうです。

■04/Jun/14 07:30　ぶっこみ釣り

最近は湘南河川でウナギ釣りを楽しんでいますが、これのスタイルがブッコミ釣り。エサをつけた仕掛けを投げ込んで、穂先につけた鈴の音を待つといった、まあかなりトラディショナル(？)な釣法です。そんな退屈な釣りは勘弁と思っておりましたが、やってみるとこれが意外と面白いものです。ほの暗い夕闇に立つ二本の竿先をボケッと見ているとき、不思議なもので日々頭を駆けめぐっている諸事雑念はどこかに消えてしまっています。
こういう風に頭を空っぽにするような時間が人間には本来必要なのでしょう。セコイ思いは隅に寄せて「釣れれば良し、釣れなくともまた良し」という大人（たいじん）の姿勢で臨みたいものです。多摩川ではまだ、コイ以外はこのタイプの釣りをするような環境にはありませんが、ポイントを見つけさえすれば、ナマズやウナギのぶっこみ釣りを楽しむことは出来るはずです。ナマズは再生産しているし、ウナギは漁協が幼魚を放流しているので、いずれも個体数はかなり多いと思います。流れのある深場、というのがポイントの第一条件になるでしょう。

■04/Jun/13 12:13　言霊

昨日の金沢は雨が一日降ったり止んだりで、ゴルフも体調もベコベコに終わりました。そんな中で川崎フロンターレが連勝を伸ばしたことが唯一の慰めでしょう。

さて今日の話題、昨今、小学生の起こした殺傷事件が世間を騒がしておりますが、新聞によるとチャットでのやりとりがきっかけになっていたとか。確かにインターネットでは匿名性はあるものの、実態は誰でも覗ける衆人環視の広場。こんななかで特定の個人を責めることは、アプローチのし易さとは裏腹に、非常に大きな危険が伴います。個人－個人の誹謗中傷がそれだけの世界ならまだしも、簡単に云うと日本全国（注；日本語環境という意味で）の人が見ている舞台で繰り広げられてはたまったものではありません。
言葉は「言霊：ことだま」とも言い、例え発する人の真意でなくとも、それそのものが大袈裟に言えば世界を変えてしまうことだって出来るわけです。言葉を発する→周囲や世界が変わる→当該環境の中にいる自分自身も影響を受けて変わっていく。という風に、いい方へも悪い方にも、平たく言うと「言い方次第」で変わっていってしまう性質を、言葉はもっているわけです。古くからは念仏信仰や陰陽道の呪詛などが言霊効果を利用しています。
さて、言霊とは口から発する、すなわち喋る言葉だけではなく、チャットの例でもあるように書き込む言葉でも同様の影響があるとされています。しがないサイトマスターとしても、やはり言葉の一つ一つを、なるべく真意をきちんと伝えるように、これから先も留意しながら進めることに致しましょう。

■04/Jun/12 06:38　無念

金沢から配信です。今日は接待ゴルフですが、あいにく台風の余波が残って外はまだ雨。ベッコリです。
さて今日は久々にフロンターレのサッカー話。Ｊ２では先日第１６節を終了。応援する川崎は大宮でのアウェーゲーム。先制されて歩の悪い試合内容だったようでしたが、終了間際に町田が押し込んだゴールで逆転勝ち。連勝を九に伸ばしました。１４勝２敗で勝点４２。昨年は１６節終了時点で８勝７分１敗の勝点３１。お分かりのように引き分けを殆ど勝ちにつなげているのが今期の特徴です。最終節で勝利しながらも勝点一差で昇格を逃し流した涙。この悔しさをバネにここまで頑張っているのだと思っています。
いままで等々力でのホームゲームは皆勤賞。雨が降ろうが全て観戦応援してまいりましたが、次節ホームゲームは本日の甲府戦。そして一つおいて、その次のホームゲームは２３日の札幌戦。これらには今まで以上、多くのサポーター達が集まることでしょう。ところが小生、日頃の行いが余程悪いらしくいずれも出張でＮＧ。残念ながら等々力行脚が叶いません。小生にとっては実に辛い六月になってしまいました。(T_T)

■04/Jun/10 06:37　内水面の遊漁

釣り人口が頭打ちとかいう話も昨今聞きますが、アウトドアライフの広がりの中で、手軽な内水面の遊漁のポジションはまだまだ高いものがあります。高い交通費や釣り船料金を払わずとも、少し郊外に行けばいいポイントがちょこちょこあるからです。遊漁者の統計はなかなか難しいのですが、遊漁券や釣り堀などで把握できうる範疇では、何と云ってもアユの遊漁人口が多いようです。これにサケマス、コイフナ、ワカサギなどが続くそうです。商業的に価値のあるアユについては利権も多く絡んでいるので大変です。管理するほうも釣りをするほうもギラギラしていて、小生としてはちょっと引いてしまいます。
まあ小生が主にやっている雑っ魚ガサガサや、ウナギ／ナマズ釣り、河シーバスなどは本統計には全く入らないのですが、これらは云わばゲートウェイのような役割も担っているわけです。都市近郊の河川の釣り環境が良くなるにつれ、雑っ魚との戯れや触れ合いを経験する人が増え、自然や魚に関心をもつ人々が増えればいいなと思っています。

■04/Jun/09 08:03　淡水魚の例外

養殖物については淡水魚といえども、池から出してすぐに〆めるというのが常道ですが、例外がありますので、いちおう付記しておきましょう。
それは河川湖沼で捕れた天然物（特にコイ、ウナギ、ナマズなど。癖のないマス、ワカサギ、アユなどはそのままでＯＫ）のケースで、この時はそのままというよりも一週間ぐらい真水（出来れば井戸水）で活かして置いてから食した方がいいでしょう。川魚特有の泥臭さが残っているからです。タライに綺麗な水を張りコイを一週間ほど置く（飛び出さぬように蓋をしておくこと）と、タライの底にはビッシリ泥が溜まっています。始めの数日は毎日水替えが必要なほど濁ります。内臓をたべる訳ではありませんが、こうすることによって肉から臭みが抜けます。先日も食べ頃のウナギを境川で釣ったものの、このプロセスを端折ったので、味わいは今一つでした。やっぱり旨いものは手間暇をかけなくてはいけませんね。
いまや内水面の環境は悪化して、都市近郊だとなかなか綺麗なエリアは見当たりませんが、しょせん量は知れているのですから、個人的には食べられそうならば食べた方がいいと思っています。盲目的にリリースを繰り返してるよりも魚への理解や愛着がぐっと深まるからです。

■04/Jun/08 09:49　活魚信仰

魚は鮮度が命とばかりに、生け簀からハマチやフグ、タイを網ですくい上げて客に饗する店があります。これで喜ぶ客はほとんど魚肉のなんたるかを知っておりません。
そもそも薄濁った生け簀に泳いでいる魚からして、活きが良い魚という範疇には入りません。魚は海や川で泳いでいるのが自然の姿で、生け簀でへなへなになっている奴は、もはや死んでいるも同然。しかも衛生状態から見ても健康なコンディションの魚とは申せません。これはたしか「美味しんぼ」かなにかでも取り上げられていたので、知っている人も多いでしょう。
鮮度という点では、本当は釣り上げたものをその場で〆めるのがベストですが、勝浦かどこかで朝上がったタイの刺身を、その場で食べたことがありましたが、コリコリ堅すぎて、とても美味しいという代物ではありませんでした。魚の刺身はゴムを食べることではなく、魚の旨味を味わうことにあります。そのためには蛋白質のアミノ酸分解を待たねばなりません。こういう点では〆めて冷やして二日ぐらい置いたのが、最も美味しいです。フグ刺しも皮をはいで一日置くのが本筋です。
調理人はそれを知っていますが、味覚音痴の客が実に沢山いるので、敢えて生け簀から出してすぐ調理して更に盛る、という手法をとっています。おそらく自分が食べるときは、時を置いてから食べることでしょう。ちなみに貝類は生け簀に入れているとドンドン磯の香りが抜けて、味もないゴムになってしまいます。
まあ、好きずきですので、味のないシーフードを食べたい方は、是非とも生け簀のある店に行ってください。

■04/Jun/07 07:46　職漁師は偉い？

道楽の遊漁者と生活がかかっている職漁師。この二つを見比べると、職漁師は偉くて、趣味でやっている遊漁者は、職漁師に遠慮しながら魚釣りをしなければならないと誰しも感じてしまいますが、果たしてそれが真実なのでしょうか？勿論、漁協の権益は認めるとして、自然相手、魚相手の行為という点では、魚にとっても自然にとってもどうでもいい話です。
あまり利害損得で魚釣りを評価することには抵抗がありますが、経済に貢献しているという点では遊漁者もまた立派に貢献しています。釣具業界や釣り船のみならず、交通、宿泊、食堂や旅行会社などにも金を落としています。しかも大して釣れないわけですので、環境負荷という観点では、遊漁者は職漁師よりも非常に「優秀」ということになります。魚屋の魚の値段と、ようやく釣れた一匹のために費やしたコスト、その差がそれを物語っています。網でごっそり水資源を漁ってしまう職漁師よりも、むしろ遊漁者のほうが経済面や環境負荷という側面でみた場合、ずっとエバっていいという話になりませんか？
と云うことで、道楽者はそれなりに胸を張って道楽しましょう。

■04/Jun/05 12:03　初夏の魚釣りⅡ

デキハゼの話ついでにもう一話。この時期の雑っ魚釣りといえばテナガエビを忘れてはいけません。梅雨空の薄暗さがベストなテナガエビ、これからそんな日和になったときは、アカムシ(またはキジ)と短尺竿をもって川（感潮域)に行きましょう。むやみに沖合いを攻めるのではなく、ヘチの陰になったところに群がっています。なかなかエサ取りが上手いので食わせてから竿を立てるのがいいでしょう。
そして魚釣りの傍ら「お魚キラー」を仕掛けておきましょう。うまくするとガバッとテナガエビが入っているかも知れません。寄せ餌は魚のワタやキジ(ストッキングに入れるといい)がいいでしょう。何しろ悪食ですので何でも可です。揚げるとお馴染みの川エビの唐揚げです。酒の肴にバッチリ合います。

■04/Jun/04 12:44　初夏の魚釣りⅠ

いつもの昼飯はうんざりと云うので運河筋にある天麩羅屋に出掛けました。ここは漁師の副業から始まった店なので、ネタはなかなか。天気も上々とあって腹ごなしに運河筋を散歩してみました。浅場の岩陰を眼をこらして見てみると、うわっというハゼの群を発見。この時期ですのでサイズは小指程度でしたが、これほどの大群は初めてです。もしかすると今年はハゼの湧きが良いのかも知れません。時間があれば今年は一つデキハゼ釣りを勤しみたいと思っています。たかがハゼ、されどハゼということで、釣りを始めだすと結構熱くなってしまいます。
出来れば越年モノも居る九十九里の小河川を狙いたいところですが、遠征する暇はなかなか出来ません。近郊の人が攻めてばかりいる有名ポイントはシブイです。ハゼでフラストレーションを溜めてしまうのは得策ではありません。むしろ都内の運河筋はあまり狙う人がいないので、潮が利くエリアは水もかなり綺麗ですし意外と穴場だと思います。日も長くなっているので会社帰りのいハゼ釣りも可能でしょう。今迄パックロッドは専らシーバスでしたが、ハゼ狙いで持ってくるのも悪くはありません。

■04/Jun/03 07:08　十七歳

古い歌謡曲でこんな題名のがありました(南沙織でしたっけ？)が、アメリカの方ではある種のセミが１７年ぶりに大発生したとかで大騒ぎになっているそうですね。日本ではセミの羽化は６～７年周期だというのが一般的ですが、それも毎年別々の個体群が入れ替わり立ち替わり発生しているので、この周期については実感がありません。
世界は広く、アメリカではある周期で大発生を繰り返すセミがいるそうです。これらは周期ゼミと呼ばれるそうですが、毎年入れ替わりではなく、ある周期で一度しか現れないので、発生年の騒々しさはただものではありません。周期が長い（ライフサイクルが長い）場合は、そのインターバルを守るために個体数の分母は大きくする（捕食＆環境リスクヘッジ）のが自然界の法則。米国東部で何と一兆匹ぐらいのセミが一斉に羽化するそうですので、やかましい事この上ないとか。
１７年という妙な発生インターバルについては、たしかに割り切れない素数であれば、他の生き物（天敵）の発生周期に重なることが少ないので、この周期も神の見えざる手によってなされたものなのでしょう。他の種で１３年周期というのもあるそうですが、これまた素数です。素数のロジックを進化のなかでどう収斂させたのか、人知の及ばぬことがまだまだ世の中に沢山ありますね。

■04/Jun/02 07:09　鯖の話

先日九州に出掛けたときに関サバの話題が出ました。佐賀関沖の根回りに住むという関サバは、潮流の強いなかで育ったものですから、身が締まっていて非常に歯ごたえがあります。ところが浜値で一本八千円、つまり魚河岸だと三万ぐらいもするものですから、地元九州ではなく、殆どが築地などの都会の消費地（高級料亭）に直ちに空輸されてしまいます。値段を見れば分かりますが、九州の片田舎の小料理屋で出される関サバ（関アジ）は豊後水道産ながらもセカンドグレードらしいです。とはいえ潮の強いところならば、似たような食味になるうえ、産地に近く鮮度面では時間が経っていない分、これでも相当に美味しく食べることが出来ます。
サバを読むというのは、数を誤魔化す際に使う表現ですが、対岸の四国宇和島の船でも大分側で水揚げすれば立派な関サバになるそうなので、サバに戸籍があるわけではありませんが、これまた誤魔化されたような気になってしまいます。
ところが上には上があって、サバを加工してツナ缶（マグロ）と称して売っている国もあるようです。いちおうマグロはサバ科なので、分類学的には突飛な発想ではありません。しかも缶詰にしてしまうと、思ったほど味わいに大差がないそうです。サバは本来は旨い魚ですので、こういう誤魔化しも出てくるのでしょう。サバ読みの意味を拡大解釈しなければなりませんね。

■04/Jun/01 07:09　梅雨の功罪

六月に入りました。早速の雨ですが、気象庁の長期予報によると、気温は平年並みながらも平年より雨が多い月になるとかいうことでした。もともと六月というのは雨は多い月でですが、その平年値よりも多いと云うからには、雨だらけの、びしょびしょの梅雨ということになるのでしょうか？
そうなると、ガサ入れ好機だとかウナ君日和だとかと身勝手に色めく小生ですが、こういう人間よりも、一般的にはネガティヴに捉えてしまうものでしょう。例えば洗濯物が乾かないという家庭の話から、エアコン商戦が駄目で景気が浮揚しないとかいう話にまで広がります。でも、こういう風に悪い面ばかり考えるのは、やっぱり日本人の性なのでしょうか。
のんびりした国民性が気に入っているタイの話。この国では雨期になると雨がやたらに降るります。瞬く間に暗雲が空を覆って、ほどなく滝のような雨。ときには稲妻もキットでやってきます。さぞかし大変だろうと思いきや、さすがタイのお国柄です、ドピーカンよりも雨の日は暑くないので「気持ちいい天気」というように考える人も少なからず居るようです。まあ何ごともプラス思考という彼等の生き様を見ていると、何だか眉間にしわ寄せてばかりいるこっちが馬鹿らしくなってくるときもあります。
今年もしもベタベタの梅雨になったとしても、タイ風らしく、あらがわないで雨を楽しむぐらいのゆとりは持ちたいものです。