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■共生と一人勝ち

30 Jun 2000 05:06:14 最近は「デジタルデバイド」とか「一人勝ち」とかの言葉をよく耳にしますが、これはＩＴ情報化時代の米国流経営戦略に基づいた話。 日本も少しでも追いつくべく、金融でも産業でも米国流儀を、一生懸命模倣し始めておりますので、やがて否応なくデジタルデバイド化していくのかも知れません。 ところが、経営論的には勝者の論理がもてはやされても、社会的にはこれが不安定さを増すことで、逆の論理が働いて行くはずです。一人勝ちした企業しかいない社会が、さらに発展していくのかどうか？国家の永続性を望まない国民は一人もいないわけで、少し考えれば、一人勝ち論やデジタルデバイドが幻想でしかないということがすぐに分かってきます。 これらのイデオロギー？と相反するものは、共生論であり循環論ですが、むしろ日本人や、東洋のメンタリティはそっちになびくのではないでしょうか？ 日本の結果平等主義は多くの弊害を生んでしまいましたが、大きく反対側に振れようとする振り子も、やがてまた引き寄せられるような気がしてなりません。

■民族と酒

29 Jun 2000 04:51:33 アジア人に対して、欧米人は例外はあるにせよ、酒が基本的に強い。身体がデカイせいもあるのでしょうが、同じペースでやっていくとこっちはもうダウン。しかも肴はあまり食べない。一度ミュンヘンでドイツ人に有名酒場を回ろうと云ったら、二時間ばかりでビアホールを４件ほどすごい勢いで梯子して、ビール好きな小生も、さすがにもう駄目〜という感じでした。これ以来ドイツ人には酒を勧めないようにしております。 帰宅時の電車の中で、吊革にぶら下がって酩酊しているオジサンや、家の近所にある某大学の学生達（オネーチャンもいる）がコンパか何かで、道端で見事にダウンしている姿を見るにつけ、お酒が弱い日本人は多いのに、なぜこれまでして日本人はよくお酒を飲むのだろうか？などと考えこんでしまいました。 おそらく、集団で酒を飲むことが一つの儀式のようなもので、酒の力を借りて本音を出し合うとかいうのが、社会的な暗黙知なのかも知れませんね。 憎めないけど情けない感じもしますが。 またもや二日酔いのぼんやりしている頭で、そんなことを思うデュークでした。 (=_=)゜゜゜

■抗菌グッズ

28 Jun 2000 04:50:23 日本人は潔癖性の方が多いせいか、抗菌と名が付けば結構売れると云います。でも生態系の多様性という視点から見ると、これもまた問題です 抗菌というからには徹底的に微生物を除去でもしない限り、中途半端な抗菌はかえって、ある種の微生物や細菌の増殖を促すことになります。増えたものに病原性がなければ結構ですが、病原性のものが急増すると、抗菌物質耐性菌による院内感染のような事故が発生するおそれが出てまいります。 戦後ずっと続けてきました石鹸による手洗い、うがい、あるいは衛生作法までを否定する気は毛頭ありませんが、ヒトもまた微生物を体内に住まわせたりもしながら、生態系の中で共存共栄してきた存在であることを忘れてはならないわけです。 必要以上に周囲にある汚いものや、不要なものを排除していくことは、ヒトがやがて、環境から生態系の一因子としての存在を否定されることにも、つながりかねないことなのです。

■船橋海老川の河童譚

27 Jun 2000 00:06:41 さてまたまた河童の話です。 小生のかって住んでいた千葉県市川市の隣に、船橋という市があります。ここは名の通り、漁業で栄えた街で、いまでも大きな魚市場があるところです。 船橋市の市街を流れる海老川は、いまは汚れて昔日の面影はありませんが、ここにも河童にまつわる話が多くあります。 この川は昔は清冽な流れで、その名のとおりエビを始め、さまざまの魚、カニなどが一杯いたそうです。この川に住んでいた河童は、始めは上流に住んでおりましたが、だんだん下流に移動し、とうとう海のかっぱ「海童」として生きるようになりました。このころは海も綺麗で、「海童」は河口や浜辺で遊んでいたそうですが、やがて川が汚れ、海も汚くなってどこかに行ってしまいました。そんな「海童」を戻そうと、海老川の浄化を始めたそうです。 川にかかる１３の橋には河の浄化を推進するために、それぞれの橋の高欄に河童の像などの変わった造形物があります。 このデザイナーである牧野圭一氏と河童好きな市長とで、とうとう「船橋かっぱ王国：河童土器亜国＝カッパドキア遺跡のもじり」なるものを発足してしまいました。この地に河童の文化が末永く残っていき、やがて「海童」も戻ってくるような綺麗な川になることを、願わずに入られません。

■遺伝子組換え�U

26 Jun 2000 06:22:51 以前、遺伝子組換えの話を取り上げましたが、今日も少しばかり話したいと思います。 遺伝子組換えとは、人間にとって有意義な作物や微生物をつくるという点で、いうなれば新たな共生関係を築いていこうというものでしょう。化学品メーカーや食品メーカーなどは良くこの言い回しを使います。 ところがこの考えにはちょっと飛躍があります。従来つかわれてきた「共生」という言葉は、生態系のなかでこそ使える言葉なのです。もし例えヒトにとって有意義な微生物が生成されたとします。ところが環境とは閉鎖されたものではなく、ヒトと組換え遺伝子相互の関係だけで成り立つものではあり得ません。無菌室のなかにヒトと新微生物との関係が維持し続けられるのであれば結構ですが、それは現実的なシミュレーションではありません。ひとたび環境中に組換え遺伝子生物があらたに組み込まれたときに、じつに多岐にわたってあらたな関係が生まれることは否定できません。 なるほどヒトとは一対一で共生し得ても、その組み換え遺伝子と他の環境の中の要素とコンフリクトを起こし、環境が破壊してしまう可能性もあり得るわけです。さて、その連鎖を解き明かすような英知を、ホモサピエンスが有しているのかどうか？ どうもヒトの歴史を振り返ってみると過ちだらけで、とうていそう言い切れる自信は、少なくとも小生にはありません。

■魚の雨

24 Jun 2000 06:06:04 残念ながら、またもや週末は雨となってしまいました。 さて雨と言えば、このあいだ大旱魃に見舞われていたエチオピアの南部で空から大量に魚が降ってくる、いわゆる「魚の雨」現象があったそうです。 インド洋のサイクロンが魚を吸い上げて、はるか上空を移動してエチオピアに魚の雨を降らせたのでしょう。地元紙ではその数を「数百万匹」と報じており、なかにはまだ生きていた魚もかなりあったそうです。 この手の話は過去千年間、世界中で幾度も観測されており、インドで起こった魚の雨の話は何と３kgもの魚がドシンドシンと落ちてきたそうですから危険きわまりなく、これは喜んでばかりもいられないようです。

■スロベニア

23 Jun 2000 06:43:42 今日は日本から見て「遠き国々」欧州の、そのまた外れの小国の話です。それは「スロベニア」という国の話題です。おそらく相当の欧州通でなければこの国がどこにあって、いまどうなっているのかほとんど知らないと思います。 この国に居る日本人の話では、およそ世界中どこに行っても居るハズの「日本人観光客」も、この国ではとんと見かけないようです。 アドリア海・イタリア・オーストリア・ハンガリーそしてクロアチアと国境を接するこの国は1991年に旧ユーゴスラビアから独立、その後の経済復興は著しく、いまや次のＥＵ新規加盟の最有力国家となっております。 人口１９８万人の小国家ですが、面積は四国とほぼ一緒。昨年度のＧＮＰは９７６０ドルとポルトガルと肩を並べるほどです。 治安もよく、生産性は高く転職も少ない、賃金はドイツの三分の一というこの国が、やがてはＥＵの工場としての立場をもつことはかなり期待がもてるでしょう。またサバ川などのスポーツフィッシング拠点も充実しているようですし、６千を越える鍾乳洞など観光拠点としても見逃せません。 さて今や、ワーグナーのオペラを彷彿させる「さまよえる日本人」の一人といたしましては、失われた９０年代をいくら振り返っても仕方がありません。急成長中の新興国家「スロバニア」に少し目を向けて、勉強してみるのもまた面白いことかも知れません。

■ボーズに思う

22 Jun 2000 04:51:45 名前は、釣りの「ボウズ」を連想させるので、アングラーの方にはあまり印象が良くないでしょうが、小生の趣味の一つである「オーディオ」のスピーカーブランド「BOSE」です。 かってはボーナスはたいて買った、ダイヤトーンの超高級スピーカーの前で、顔をしかめてリスニングしていたり、ユニットを買ってきて自作していた時期もありましたが、歳とともにおっくうになって、気楽な「BOSE」に行き突きました。 いい加減なセッティングで、東欧で購入したようなひどいソースを使っても、それなりにいい空気で聴けるので、ここ１３年以上愛用してきたのですが、とうとう故障。(内心：カミさんが椎名林檎など変な曲をかけるからだ〜) そうとう酷使してきたので修理はあきらめて、買い換えました。 相当自信があるのか、今なおコンセプトは殆ど変わらないので、購入のブランクがあっても安心して買えます。日本製品は、素材やスペックでは相当いろいろと新機軸を出しているのですが、メーカーなりのアイデンティティの継承性が全くないので、目移りもせずパス。 釣具やクルマもそうですが、どうしてニッポンの工業製品は腰が据わってないのが多いのでしょうかね？情けなくなってしまいます。

■無農薬を考える

21 Jun 2000 06:13:15 梅雨になってＯ１５７の問題がまた発生しないか心配ですが、これについてちょっと面白い話があります。 よく「清浄野菜」とか称して無農薬野菜を売っております。これは土で栽培されるのではなく、大きな工場の無菌室のようなところで水栽培される野菜です。水栽培ですが肥料の成分はコントロールされており、出来た野菜の栄養価もけっこう高いといいます。 ところが生態系という視点からみると、これほどもろいものはありません。細菌や微生物もいない環境は「自然」から最も遠いものであり、一旦工場を出て環境に放たれたときに、どんな落とし穴にも無防備になってしまいます。 培養液などを介した水耕栽培も、同じようなことが言えます。例えばあのカイワレダイコンの養液栽培は、害虫や病気の発生をコントロールしやすい一面、生態系的には極めて単純で不安定な存在です。ここに一旦植物には無害だが、人体には危険な微生物が入り込んだとすると、これを遮断するシステムがこの単純な環境では発動しないのです。異なる微生物間の拮抗作用が働かなくなるためです。 農薬の害を恐れる余り、無農薬ということで、このような土の力を使わない野菜に、無邪気に飛びつかないように注意していきたいものです。

■河童と釣り

20 Jun 2000 06:00:32 河童は名のとおり、水の神の使いのようなもの、従って釣りにはめっぽう強い。河童は川や沼だけでなく、汽水域や海にも分布してます。海にいる河童は、南国の方言で「ガラッパ」と呼ばれることが多いのですが、トカラ列島の伝承で面白いものがありました。ここでは「ガラッパと同志になると魚が良く釣れる」という言い伝えで、ガラッパの釣り針には良く魚が食いつくが、人間の方にはなかなか食いつかない。 ガラッパと仲良しになると、糸を切って良く釣れるように自分のにつないでくれるそうです。釣り糸は麻糸を撚ったもので、二人とも釣り糸は同じ太さにしておかないと、つないだときに切れてしまうので、そこは注意が必要とのことです。

■ヒトゲノムと酒豪

19 Jun 2000 07:57:38 昨日は梅雨の合間のピーカンでしたが、風邪を引いたのか頭痛がひどく、好天にも拘わらず、寝込んでおりました。 さて今日の話題はサケ、とっ云ってもさんずいの酒の話。先週に、中国系アメリカ人達と食事をしたのですが、かれらは一様に酒はおろか、ビールも飲みませんでした。こっちはビール、あちらはコーラとなってしまうと何となく盛り上がらないなあ、という感じです。韓国の人もそんなタイプが多い感じ。 そういえばヒトゲノムの話で、ちょっと面白い話がありました。酒の強い弱いはアルコール分解していく過程でできる「アセトアルデヒド」の量で決まります。 アセトアルデヒドが多いと、非常に不快な気持ちになりますが、脱水酵素の働きで、これをどんどん酢酸にかえていってしまう体質の人がおります。こういう人はお酒に強いのです。 でも一般的な日本人や黄色人種には、この酵素が不活性になるような遺伝子をもっているケースが多いとされております。日本人にも酒が強い人も結構いるのですが、これには地域差があるようです。 筑波大学の調査によると、この不活性の遺伝子分布には地域差があって、東北や南九州に少ないといいます。統計的にもこの地方はお酒の消費量が多いという結果があります。これらの地方は縄文系の人口比が高いと云われております。 乱暴に分けてしまうと、どうやら縄文系の血が濃いと酒が強くなり、弥生系が濃いと酵素が働かず、下戸になるようです。弥生系は中国人や韓国人と共通項があるようです。そんなわけで小生のルーツは縄文ではなく、きっと弥生系や中国系なのかもしれません。

■ヒトはイヌか？

17 Jun 2000 14:04:19 なんとかメルマガ(Vol.44)も無事配信して、ホッと一息。 さて、最近のＩＴ化の流れの中で、「スピードこそがｅビジネスの経営戦略だ」という風潮のなか、「ドッグイヤー」という言葉がよく聞かれます。これは二ヶ月がヒトの一年間に相当するようなイヌになぞらえ、それほど速さでビジネスが進んでいることを示唆しているわけです。 そんな空気の中、今日は久しぶりにチャリ遠乗りをしました。チャリでもロード用ですので時速５０〜６０kmは出せるものですが、本当のチャリの良さは自分のペースで行けることです。 ゆっくり走ると、周りはよく見えます。そうなると「印象」とか「思考」が生まれます。ヒトとは考える生き物です。イヌのように走っていてはヒトではありません。 チャリに乗って道端の草花や、川の魚たちを見ていると、ふとそんな思いがわいてまいりました。

■兵庫島

16 Jun 2000 05:52:18 多摩川の二子玉川付近はコイフライのメッカですが、支流の野川との間の中州に通称「兵庫島」とよばれる小高くなって樹木が茂るエリアがあります。 ここは公園として整備されており、ショッピングや食事のかたときの散策には手頃な場所として訪れる人はいっぱいおります。 名の由来は室町の世に、稲城の渡しで主君新田善興とともに討ち死にを果たした重臣「由良兵庫助」の遺体が流れ着いた場所ということだそうです。村人は兵庫助のたたりを畏れて供養したため、以後「兵庫島」はいかなる洪水の時にも流されなかった伝えられております。 古来コイには霊性があると伝えられておりますので、この島の周囲のコイは守り神かもしれません。くれぐれもデッドリリースなどなさらないように。

■ヒトゲノム

15 Jun 2000 05:32:57 日本のメディアでは、情報産業で米国に大きく水をあけられたとか騒いでおりますが、本当の問題はその先、生命科学の分野では殆ど完膚無きまでに米国にやられてしまっております。 21世紀のリード産業はＩＴだとか騒いでおりますが、しょせんＩＴというのは仕組みやツールの話で、それそのものに実態があるものではありません。日本のお家芸のモノマネ＋改良で、リカバリーの可能性はまだまだ残っております。 ところが生命科学は、基本特許の有無で奴隷と王様ぐらいの差がついてしまいます。今はその前段である10万個の遺伝子情報の解読段階ですが、ここで米国は90%以上の解読を済ませてしまいました。2005年までに解読とか云われていたものが、なんと今年の夏にはすべて終わってしまうという早さです。 1980年代には米国をして「伝統的な発酵技術の基盤をもつ日本はもっとも怖い存在」と言わしめた日本は、いまやヒトゲノム解読の数％しかなしえず。まったく相手になっておりません。 生物学のドクターも米国の３％、ゲノム研究の政府補助も金融補填にかまけて20〜30％といった具合で、これから始まる遺伝子特許取得のポイントとなる、遺伝子の機能解析フェーズでもまったく心許ないインフラです。 小生は遺伝子操作の怖さは感じるものの、資源も何もない国、ニッポンという現実を考えますと。この国が来世紀も先進国の一団に入るかどうかは、おそらく、この生命科学でのポジショニングがどうなるかにかかっているような気がしてなりません。

■多様性

14 Jun 2000 04:57:06 近所にも、ほんの少し残った水田があります。雨のなか、綺麗に並べて埋められた苗を見ていたら、七年前のコメ騒動を思い出しました。 いまでは覚えているひとも少なくなったでしょうが、９３年の夏はオホーツク高気圧の勢力がまるで衰えず、梅雨から秋までずっと雨でした。このため東日本は大冷害に襲われて、食べる米はおろか、翌年にまく種籾さえ確保できない有様でした。当時の新聞では天保・天明の大飢饉以来の冷害と騒いでおりましたね。 ところが、これは市場の嗜好のわがままによる、一種の人災だったという声も聞かれました。かっての東北地方では品種や栽培方法にさまざまの工夫がされて、冷害に強い品種を作るためにいろいろな努力がされてきました。 でも、次第に消費者が贅沢になって、一部のブランド米のササニシキやあきたこまちなどだけが、もてはやされるようになって、あとの品種は見向きもされなくなってしまいました。ササニシキは寒さに極めて弱い種だったのです。 東北以外でも、北海道のきらら３９７や新潟のコシヒカリなど、特定の地域にごく少数の品種だけが栽培されるようになってしまいました。いうなれな単純植物相の世界です。 ところが気象は水物です、年により、ある一定の周期のバラツキがあるわけで、それに呼応した品種の分布が本来必要なはずだったのです。環境変動には生物相多様性がもっとも求められるのですが、このときヒトはその考えを隅に押しやり、最大効率を求めた結果がこうだったのです。 最近でも、やたら「一人勝ち」を賞賛するような風潮が先行してますが、このような単純相の世界は、どこか一つ崩れると実に弱いものです。もっと多様性の意義をいろいろな次元でとらまえることが、先の見えない２１世紀に本当は求められているのかも知れません。

■梅雨空

13 Jun 2000 12:01:17 釣り人で「雨はキライ」という人はすくなくありませんが、雨はまた多くの恵みも与えてくれます。このころになると水田にも水がたたえられ、多くの稲の苗が並んでいるさまは、日本人の原風景の一つになるでしょう。 雨に濡れて鮮やかなアジサイや、このごろ滅多に見なくなったカタツムリの姿を見つけて、ホッとするのは小生だけでしょうか？ そういえばまだ子供の時分に、雨の中、小学校からの帰り道に、橋の下で雨宿り。食べ残しの給食のコッペパンを食べながら、ザリガニをいじめて楽しんだ想い出があります。雨が降って酸素がふえた水が増えると、ザリガニの活性はけっこうあがったもので、梅雨の雨は良いコンディションでした。 そんなわけで、ザリガニの祟りか、雨が降ると悲惨な釣りばかりで、雨中で良い釣りを記憶がほとんどありません。 とはいえ今日のように二日酔いで干からびた頭には、ピーカンよりも雨の方がで多少救われます。 ＰＳ：おかげさまで９０００アクセスまでまいりました♪ニッチなコンテンツにも拘わらず、ご訪問くださった皆様へ、深く御礼申し上げます。 (リンク)

■ワームと環境ホルモン

12 Jun 2000 04:48:21 ところで今年から芦ノ湖が「プラスティックワーム禁止」になったことはご存じでしょうか？バス釣りを公認している湖である同湖にとっては、釣り客減少の諸刃の刃だったと思いますが、長いスパンで考えた、時代を先取りした英断だと思います。 最近の調査では捕獲したマス類についても、その３〜６割がワームを飲み込んでいたようで、こうなると魚の体内で詰まったり、溶剤が溶けだしたりして魚体に吸収されてしまうことが起きているそうです。 ワームにはたいていニオイが施されていて、これが魚体に吸収されてしまうと臭くて食用にならないなどの被害も出ております。昨年の１２月と今年の１月に行なった、ダイバーによる調査と湖底清掃では、「ほんの少し」やっただけでワームの１０キロ、２０キロはすぐ取れるほどワームが湖底に堆積している状態のようです。 これだけでも問題なのですが、ワームを柔らかくするための可塑剤としてフタル酸エステルを使用しております。湖底から回収したワームは堅くなっているのは、可塑剤が環境中に流出しているためです。もちろん３０種あるフタル酸エステル類がすべて環境ホルモンとは言えませんが、水質悪化など環境破壊という観点では、とうてい看過できるものではないでしょう。 自然と遊ばせてもらっている釣り人、という立場は皆おなじでしょう、釣れれば良いという判断だけで、釣り具やルアーを選ぶという風潮も、根っこから考え直していかなくてはならない時期に来ているのかも知れません。

■ｉモードの世界

11 Jun 2000 06:12:34 今日は雨なので釣行は止めました。雨は良いパターンになることもしばしばあるのですが、小生の場合は古い記憶をたどっても、どちらかというと悲惨なことが多かったようです。パブロフ犬の学習効果か、どうも雨が降るとアドレナリンが出ません。 さて今日はｉモードの話です。とうとうｉモードの加入者数が、昨年二月のサービス開始以来倍々にふえて、６８０万人を超えてしまいました。最近は通信障害で悩まされておりますが、まあこれは当初予想をはるかに上回る加入者増のための過度的な現象で、仕方がないのでしょう。 ドコモは通信ハードスペックでは、むしろ遅れていた同社端末の価値を別のところに設けて一気に差を付けてしまった感がします。このあたりの読みはさすがです。 たしかに何時でも何処でもというセンスでは携帯に勝るものはなく、そろそろデュークＢＯＸも、コンテンツを一部ｉモードでＵＰしようかと考えておりますが、ＨＰ更新のほか、日和見ノート、メルマガにｉモードまで加わりますと、さすがにパンクしてしまいますので、やや躊躇しております。 PS：関連発言へ(リンク)

■遺伝子組換え

10 Jun 2000 06:32:28 先日、あるところで遺伝子組換えの先端情報に触れる機会がありました。そこでの話によれば、最近は高校生の授業レベルでも遺伝子組換えはそう難しくなく出来る様になってきたようです。 ご存じの遺伝情報はＤＮＡ上のＡＴＧＣ塩基の連鎖によってできあがっておりますが、この配列を切ったりつなげたりするものは酵素。実はこれらはすべて市販されているのです。 遺伝子の組換え技術は、うまく使えば医療や農業にとても大きな効果が生まれますが、やっかいなのは生態系というものは、単独では生きられないという点です。いうなればこれも連鎖のようなものです。 組換えによって自然界に新たなものが発生すると、「必ず」どこかに影響が出てまいります。その影響をあらかじめ判断できるほどヒトは賢くは作られておりません。

■雑感

9 Jun 2000 11:29:27 今日は何だか知らないが、勤め先の振替休日とやらで休み。しめしめ昨晩からシーバス釣りにでも行こうと思っていたら、低気圧と雨雲がやってきておじゃんとなってしまいました。この時期の雨はハザードにあらずという見解はあるものの、ものぐさな性格なので、あーだこーだと理屈をつけて行かないというパターン。 閑話休題。そういえばクリントンが来日しましたが、米国からの接続料金のプッシュがどうなるか、変な話ですが一国民として大いに期待しております。外国の力に期待するというのも情けない話ですがね。 最終的には今の４５００円(ＩＰ常時接続料)が２５００円前後にならないと、日米のＩＴ競争力インフラという点では話にならないと感じております。 そんななかで、久々にプロバイダ（ＤＴＩ）のページを見たら、料金値下げとＨＰスペースが５→１５ＭＢとなるようで、これはたいへん結構な話と、セコイ話ながら喜んだりしております。

■川崎球場とホームレス

8 Jun 2000 05:34:35 川崎球場は老朽化とともに閉鎖されたのはご存じでしょうが、この解体作業がいま暗礁に乗り上げられております。この球場は富士見公園という公園の一角にあるのですが、ここにはホームレスがたくさん居ります。 今月１日から解体が始まる予定だったのですが、工事によってホームレスが住処をおわれて、妙なところに移動してきてもらっては困る。との近隣住民の訴えが出たためです。 地域住民エゴと言ってしまえばそれまでですが、訴える人たちの気持ちも分からないではありません。かといって市の公費でホームレス施設をつくるというのも何か変ではという気もいたします。 多摩川下流の河川敷には、釣りに行くたびにホームレスの数が増えており、足も遠ざかってしまいます。市がパン券などを配布してから川崎のホームレスは増える一方、倫理と現実のギャップ、う〜ん、この問題は本当に難しいですね。

■塩と山海の交易

7 Jun 2000 05:06:44 日に日に気温が上がってくると、汗によって失われた塩分の補給が大事になってきます。 今も昔も「塩」というものは人間の生活には無くてはならないものです。大昔から塩の交易がされ、山と海との間のルートが形成されました。 塩は海の民→農民→山の民と伝播され、その代償としてイノシシやシカが山の民から農民へ、米が農民から海の民へ送られたというのが、大雑把な交易のイメージです。 塩の呼称は浜名湖あたりを境界にして、東は「しょっぱい」、西は「しおからい」と分かれます。そして、しょっぱいは縄文以来の山の道、しおからいは弥生以降に開発された海の道をとおして伝播されているようです。 このことは日本の地方文化が、南北そしてやがて東西にクロスオーバーしながら発展したことの一つのエビデンスとも言われております。 海から遠い山の民は、むしろ塩で味付けする文化をもっておりますので、塩の濃淡には敏感だといわれております。彼等の生命線であった塩の話は、今でも民話の中で「山犬(=山の民)と塩」などの形で残されております。

■ＳＵＶって一体？

6 Jun 2000 06:46:09 最近、家の前の交差点でバイクと乗用車の衝突事故がありました。右折車が直進バイクに気がつかなかったためですが、事故がひどかったのはこの乗用車がＳＵＶで、フロントにカンガルーバンパー（通常のバンパーの前に付けた、鉄のチューブ）なぞを取り付けてあったために、バイクのドライバーはまともにはじき飛ばされてしまったためです。 クルマは嗜好の世界で、あれこれ余計な装備を付けるのも個人の自由でしょう。ただ歩行者や自転車、バイクへのダメージを考えた場合、このカンガルーバンパーについては、国内では禁止するべきではないでしょうかね。 ＳＵＶブームに便乗してやたらオーバースペックな設備をくっつけるメーカーも問題です。搭乗者の安全を守るための、様々な新機能がどんどん付くのは結構ですが、周囲の人を守るための知恵も出してもらいたいものです。「当社は歩行者など弱者にダメージを与えるカンガルーバンパーは設定してません」とか言い切れるメーカーが一つでもあるのでしょうか？

■生態水槽

5 Jun 2000 05:11:09 先週末は「歩こう」ということで、鶴見川流域行脚や近所の里山歩きで足腰がガタガタ。つくづく普段の運動不足を再確認してしまいました。 やはり日頃から身体は動かしていないと駄目ですね。 さて今日の話題はまた水族館。まえに画期的な動物園のスタイルを築き上げたハーゲンベック氏の話をしましたが、この流れはやがて水族館にも活かされていくようになりました。「ランドスケープ．アクアテラリウム」という呼称ですが、ジオラマ水槽の周りには熱帯植物が繁茂し、自然光が取り入れられる一方。水槽内には擬岩石や擬木なども配置して、本来の環境に出来るだけ近づけるような工夫がされています。 この方法はベルリン動物園の中にある水族館が走りですが、やがて日本各地の水族館にも広がっていきました。それまでは個々の魚が独立した水槽で展示させられていましたが、本来の水辺環境に近い形の展示をとることで、より印象的な魚類の紹介が出来るようになりました。 新しい水族館は、大なり小なりどこも、この工夫が取り入れられておりますが、有名なところでは神戸にある須磨水族館の「森の水槽」というものがそれです。小生も同地に行ったときに時間を見つけて、いちど覗いてみたいと思っております。

■これからはインド？

4 Jun 2000 06:09:41 クリントンにとっては米国の覇権の握るための重要国家としてインドを位置付けている様子。これは最近の核開発が一つのトリガーになっているわけですが、それ以外にもインドのインフラには大きな魅力があるようです。インフラとは国土＆資源と国民です。 そういえばこの国は最近人口が１０億人を突破したとか。かなり乱暴な仮説ですが、ある教育水準以上では２１世紀の国家パワーは人口に相当左右されるでしょう。いうなれば「人口の多い国」＝「力のある国」というモデルが出来るかもしれません。なにしろ一分間に５２人が生まれて、一年間で１７００万人も増えるということは、オーストラリア級の国が一年で出来てしまうということですから、生産力でも消費力でも物凄い潜在力を有しているといえます。 どこかの極東の国は、年々出生は減るは、高齢が進むはという案配ですが、これでは激烈な国際競争を勝ち抜けないでしょう。

■ハーゲンベック動物園

2 Jun 2000 06:36:46 小生のよく行ったドイツの動物園の中でも、ハンブルグにある民営のハーゲンベック動物園は好きなところでした。もともとは動物園の展示方法は、厳重な鉄製のオリに入れられて、その隙間からのぞき見るという形でした。ところがドイツのカール.ハーゲンベック氏は無柵放養方式というやり方を編みだし、人は目障りな金属製の網や障害物なしに動物を見られるようになりました。 フラミンゴやペリカンが池に飼われて、その奥には岩を配してライオンが寝そべって、さらに高い岩山にはヤギ類が配置されているといったように、一つの風景として展示されております。この方式は視覚的な印象を高めることに成功しました。動物地理学を背景とした、天才的な舞台装置ということで、この方式は世界中に広がっていきました。パノラマ・ジオラマ方式と呼ばれておりますが、私たちにとって、動物園がとても開放感あふれる空間と感じる背景には、このような先人の工夫が活かされているからです。

■引地川騒動の顛末

1 Jun 2000 20:39:46 三月に、基準値の８１００倍という高濃度のダイオキシンが、某メーカーの焼却施設から流出しているということで大騒ぎとなった話がありました。 心配していましたが、たいした事もせず「藤沢市の終息宣言」に至ってしまったようです。一応メーカーを呼んで指導を言い渡すということで、お茶を濁してしまうスタイル。 都市部の川ですので、ここの淡水魚を食べる人はいないでしょうが、海水浴場や江ノ島などの釣り場を、河口部からほど遠くないところに抱えているので、沿岸の魚介類や鳥類の汚染がけっこう心配です。なぜならばこの汚染は９２年頃から８年間放っぽりぱなしであったわけで、その拡散は相当だと思われます。 結局のところ「安全である」というより「汚染調査しきれないので分からない」という点と、長期間見逃していた管理監督責任を回避するために、行政側は今回の訳の分からない「安全宣言」なるものになったのでしょう。いいかげんな世界です。 それにしても、早春に引地川の河口にたくさんいた「シラス採り」の人たちの姿を思うにつけ、あのシラスの行き先を思うと肌寒い気が致します。

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