Hiyorimi-Note

■欧州雑感Ⅲ

31 Aug 2003 13:36:29
仕事は無事終わり。今日の夕方にはベルリン経由－フランクフルトから帰路につきます。やれやれという感じです。結局時差ボケは取れませんでした。今までこれほどひどい経験はなかったのですが、やはり歳ということでしょうか？
北京新幹線で日本やフランスと争っているのがドイツ。ここの売りの特急列車がＩＣＥ（インターシティエクスプレス）です。動力車で客車を引っ張りまわすという手法は、仏のＴＧＶと一緒です。ドイツは在来線も広軌ですので、それをそのまま使うことも可能なのが売りです（速度を上げる必要がある区間では、専用線を敷いているようですが）。
本数も多く、待合せ時間の長い飛行機よりも便利なので、今回の出張でもよく使いました。
シートＴＶは付いているし、一等車では革張りシートだとか（路線によりますが）、質実だけれど重厚なところはドイツ車のそれに近い感じがあります。今回は一部の区間を日本でネット予約しました。ＰＤＦのオンラインチケットをプリントアウトして車掌に見せてカード決済をする、という非常に簡単なシステム。サイトがドイツ語中心なので若干の知識は必要ですが、こういう顧客サービスを、日本のＪＲが取り入れているのかどうかギモンです。
車窓から見える風景で、いつも感じることは「ドイツには森が多い」ということです。街を出るとずうっと森や林が続きます。のんびりと牛や馬が休んでいる様子をみるとホッとさせるものがあります。たいした山がないということは、それだけ利用可能な土地が多くあるということですが、どこかの国みたいに闇雲に開発することではなく、地方分権をうまくかみ合わせて、街と森をきれいに住み分けている秩序のようなものを感じます。

■欧州雑感Ⅱ

30 Aug 2003 13:06:42
北ドイツに移動しました。この地方のパターン、曇り空に霧雨ですが、まあ酷暑より歓迎です。
今回の出張で一番気懸かりだったのがネット環境。自称モバイラーの端くれとしましては、何処にいてもネット発信出来ないと気分がよくないです。欧州というの民族、文化が全く異なる集団の集まりですので、通信環境もそれぞれまちまちです。電源プラグも違うし、モジュラージャックの形状もバラバラ。ひどいところでは国の中で複数の仕様があるような国もあります。ドイツもその一つです。
それなりに準備をしていくのですが、いままで繋がったことはありませんでした。今回はモジュラージャックを二種類準備して、且つローミングプロバイダーを四つ想定して、一応は最前の準備をして出掛けました。その甲斐あってか無事コネクト成功。というよりも、ホテルではモジュラー穴がＲＪ１１(日米標準)含めて四つも開いていて、せっかく用意したドイツ用アダプターの出番がありませんでした。これは拍子抜け。泊まったのは大ホテルでもなかったのですが、ネット環境はかなり改善していたので驚きました。
ドイツプロバイダーＡＰの殆どは、０１９で始まる番号となっているようです。一度設定しておけば、ドイツ国内何処でも再設定不要です。日本でも共通ＡＰは一部ありますが、主流はそれぞれの市外局番ＡＰ。これなどは通貨同様、ドイツの標準化が進んでいると云えるのかも知れません。

■欧州雑感Ⅰ

29 Aug 2003 12:49:17
以前に出掛けたのが５～６年前ですから、久しぶりの欧州ということになります。暑さを警戒しておりましたが、ほんの数日前までは四十度近い日々が続いたらしいのですが、一気に秋の様相に。最高気温も２１～２４度まで落ちてしまいました。
フランクフルト空港はピックアップや見送りではよく使いましたが、自分がここを起点にしたり、ここに着いたりすることはあまりありませんでした。意外とドイツ各地へのコネクションは良くないのです。フランクフルトに滞在する場合はともかく、ドイツの諸都市に行く場合は、コペンハーゲンやアムステルダム、あるいはロンドンからつないだ方が、結果的にスムーズと云うケースが意外とあります。今回はフランクで一仕事あるために、成田－フランク便を選択しました。この街は、一般的に箱庭的な美しさのあるドイツの街並にはそぐわない、やや埃っぽいイメージです。

ホテルについても騒がしい街中でなく、少し離れた動物園のそばにある小さなところに泊まりましたが、ここがかなり良かったです。仕事関係で頼むとアラベラグランドとかインターコンチネンタルとか面白味のないところになってしまうので、自分でネットで探しました。ベストウェスタン系列のホテルで、贅沢ではありませんが、料金の割に部屋も小綺麗で朝食もまあまあ美味です。この系列で外れたことはないので、個人旅行が好きな人は候補に入れておいてもいいかも知れません。繁華街までは地下鉄か路面電車ですぐです。

■二つの経験

28 Aug 2003 12:35:11
ネット環境は相当に改善しており、今回はドイツでも無事、コネクション出来ました♪

今回の出張で二つあらたな試みをしてみました。一つはＡＮＡワイドカード。成り行きで作ることになってしまったのですが、これが意外と便利。空港にある全日空系列の売店で土産物を買うと一割引になるし、エコノミー席でもビジネスクラスカウンターで搭乗手続きが出来る代物です。ＳＡＲＳ騒ぎも収まり、空港に客足が戻りつつあるようで、今回もエコノミーのカウンターは長蛇の列。こんなときも比較的空いているビジネスカウンターですんなりチェックインできました。年会費は比較的高いですが、こういうときは実に便利です。

もう一つはプレミアムエコノミー席です。欧州各地に行くときは、いつもスターアライアンス系のＳＡＳ（コペンハーゲン経由）を使っていたのですが、今回はフランクフルトで用事があるためにＡＮＡを選択しました。本来はビジネスクラスなのですが、日本経済は依然芳しからず、例によって今回もエコノミーで我慢することにしました。いまのＡＮＡにはＳＡＳやバージン同様にプレミアムエコノミー席というのがあり、２－４－２ですので、まあ一昔前のビジネス席ぐらいの広さはあるカテゴリーを作っています。いまやシートテレビは全席にありますが、このカテゴリーにはフットレスト、ＡＣ電源（奥まっているのでシグマリのアダプターは使えず…次回は対策要）、スリッパなどが準備されております。今回初めて使ったのですが、エコノミーとは云え結構快適です。個人的にはこれで十分という感じでもあります。エコノミー正規運賃で欧州に行く場合は、これら三社から選んだ方が利口です。各社とも仕様が多少違うようですが、少なくとも正規料金を払って団体と同席になる腹立たしさは無くなります。
食事はエコノミーですが、いつも出発前にたらふく食べてしまう小生にとっては、あんまり関係ありません。なにしろ十二時間ものフライトですので、多少日程面で妥協しても、これらの広い席を選ぶことは結構重要なポイントだと思いますが、どんなもんでしょう。

■酷暑

27 Aug 2003 09:42:18
今朝は成田から配信します。
これから六日間ほど仕事で日本を離れます。行き先は独国です。今年に関して云えば熱波が襲っている地域に出向くのは、暑さにめっぽう弱い小生としては憂鬱ですが、日本にいても蒸し風呂状態なので是非もありません。
もう一つの心配事はネット環境です。アジアの通信事情は決して悪くないので、あんまり心配しておりませんが、なにしろカオス（混沌）の欧州。国ごとに電源プラグは異なるし、モジュラージャックも全然違っています。過去幾度かの出張でも回線がつながらないまま、単なる鉄の箱と化した重いパソコンを担いで、各国を徘徊した苦い想い出があります。それなりに準備はしていくつもりですが、今回も分かりませんので、万一更新が滞った場合はそれを察して下さいませ。
それでは、アウフビーダーゼーエン！

■アナゴorウミヘビ

26 Aug 2003 07:24:21
今日は美味いウナギを喰うために、ということではありませんが、フラフラ静岡まで行脚してまいります。

そんなわけで魚ネタ。回転寿司など行くと、テーブルでクルクル回っているアナゴ。安くて思わず手が出そうですが、ちょっと待ちましょう。じつはこのアナゴ、聞いたところ殆どがマアナゴではなく、マルアナゴやホラアナゴだそうです。マルアナゴなどと云うと「ル」が付いただけと思いきや、実は大違い。分類上はなんとウミヘビ科！なんです。分類学上の問題で、実態はハ虫類のウミヘビではなく魚類のウミヘビです（学術上の分類が良くないという説もありますが…）。味はマアナゴと同様に美味いということで、こうやってネタとして使われているのですが、食べるほうにしてみれば、これを知ってしまうと、とても手が出せません。やはりネーミングは「言霊」とも云えますからね。
そもそも世界中から集めてくる数万種もの魚を、適当なネーミングに合わせていくなんて大雑把な話をしてきたのが水産業界。いままで似ても似つかないキングクリップを「アマダイ」と呼んだり、別種のロコガイをアワビと言って食べさせてきたので、食う方にしてみれば不信感が溜まってきております。
魚食文化を育んできたニッポン人、そもそも魚の消費増加はいい話なのですが、水産物にかかる食の信頼という点では首を傾げざるを得ません。供給側もＪＡＳ法改正などで少しは消費者指向になってきて欲しいのですが、相も変わらず漁師のセンス。しっかりと顧客満足を得るためには、どうやら時間がかなり掛かりそうです。

■火星大接近

25 Aug 2003 07:20:59
暑い日は星空観察で夕涼み、ということで、近所の緑地で行われていた火星観察会に出向いてきました。この夏の電力不足騒ぎも何のその、多摩丘陵と云えども夜空は街の照明でなかなか暗くはなりません。比較的低い位置にあがる火星をきれいに見るためには、郊外に行かねばなりませんが、緑地は周囲が森で囲まれているために、星空観察には絶好のエリアです。
昨日はいい具合に晴れていて、午後八時過ぎから森の上にちょこんと顔を出してくれた火星。青少年科学館が準備してくれた望遠鏡を使わなくとも、肉眼でも十分にきれいに見えます。聞くところでは六万年ぶりの大接近だとか。誰がどうやって「正確に解析」したのか分かりませんが、まあ次の大接近は、概ね二百年後ということですので、この機会は大事と云うことで、有り難や有り難やという感じで観察しました。(笑)
いつも下ばかり向いている日々の暮らし。自然とものの考え方も小さくなってしまいますので、たまにはこうやって空を見上げる機会をもつのも悪くはありません。そういえばガサガサも魚釣りも下ばっかでしたね～。

■小河川生物調査

23 Aug 2003 12:45:51
先日、図書館に行ったら、新しい川崎市の水質調査資料（Ｈ１３年度観測）があったので目を通してまいりました。多摩川水系あるいは鶴見川水系の小河川が市内を流れているのですが、そいつの生物調査データが載っているので、目新しいことはないかとチェックをしてみたかったのです。
最北部を流れている三沢川、ここはＢＯＤ４(一の橋)と比較的まともな川ですが、驚いたことにオイカワ、ウグイ、二ゴイ、モツゴ、タモロコに加えてマルタウグイがカウントされておりました。多摩川本流から一部がさらに遡上したようです。マルタはこのほか二ヶ領用水(宿河原線、上河原線とも)でも確認されているようで、一時期は絶滅寸前までいったマルタウグイが系列小河川まで入り込むほど増えたことは、本当に喜ばしいことです。できれば、これらの小河川でも自然孵化が進んでいることを、心から祈りたい気分です。
オイカワ、タモロコは二ヶ領用水のほか、平瀬川、五反田川でも生息が確認され、これら小河川の浄化が順調に進んでいることを示しております。とくに平瀬川のＢＯＤが３．８(平瀬橋)まで改善したことは驚きです。過去はＢＯＤ５～８ぐらいは楽にあった河川ですが、規模が小さい分、改善効果も比較的早めに表れるのかも知れません。
小河川の雑っ魚として興味深いやつは、前述のマルタウグイに加えて、やはりヨシノボリ・ウキゴリ・ヌマチチブなどハゼ類でしょう。多摩川水系が二ヶ領用水だけなのに対して、有馬川、真福寺川、矢上川など鶴見川水系で多くハゼ類が確認されているのは意外なことです。よもや鶴見川があまりにもバッチイので、支流に退避しているという訳ではないと思いますが…。
何はともあれ、年々急速に改善しつつあるこれら小河川。小生の釣りやガサ入れテリトリーも少し広げてみようかと思い始めました。

■発泡酒

22 Aug 2003 07:35:17
また地方行脚を開始、本日は関西から配信します。
冷夏ということでビールの売上げは低迷しているようですが、発泡酒については今年も各社がいろいろな銘柄を出してきて、そこそこ面白い状況です。そこで目に入ったいくつかの銘柄を飲み比べて見ました。
普段ならともかく、今年の気候は異常。これでネーミングやパッケージをミスってしまった銘柄も出てきました。「８月のキリン」はセミの騒ぐ盛夏をイメージしましたが、どうも現状とちぐはぐ。爽やかなブルーパッケージの「本生アクアブルー」は、なんだか身体が冷え込みそうで、これも手が出にくい感じ。「北海道生搾り」なんていうのもそんなイメージをうえつけてしまいそう。
小生が察するに、夏の爽快感を打ち出したものよりも、「樽生仕立」とか「純生」など生粋さをうたったもののほうが、天候のインパクトは少なかったのではないでしょうかね？個人的には竹炭濾過「純生」の旨味が一番合ってました。まあ、どれが勝ったというよりも、これだけ状況が悪いと総崩れになっているのではないかと危惧されます。８月もあと十日足らず、昨日から少しもちなおした感じですが、まだまだです。少しは夏らしい日々に持ち直してほしいものです。

■かすかなギモン

21 Aug 2003 07:28:18
先日、ＴＶチャンピオンでアクアリストの特集をしておりました。それにしてもアクアリウムの演出というのは奥が深いものだと感じ入りました。小生のいい加減なセッティングとは、とても同じ世界の話とは思えません。
ただ、少し「？」がありました。生体、草体、底砂などなど、どれもこれも世界各地からかき集めてきたもののようです。おそらくマニアにしてみれば「これで完成」などという代物はないはずです。そうなると、他人より少しでも目新しさを求めるあまり、結果として希少種の乱獲に拍車をかけている、ということは間違いないでしょう。マニアというのは大なり小なり「モア＆モア教」の信者です。云うなればキリのない欲望の虜になっている訳で、これに迎合する業者も悪い。けっこう有名な店でも、奥の方にあやしい水槽があったりします。結局のところ金儲けしか考えていないのでしょう。

百歩譲って、それらがマニアの水槽の中だけで完結してしまえばいいのですが、ケースによってはニッポンの生態系を狂わす、厄介な存在（外来移入種）の媒体者にマニアがなる危険も含まれております。カミツキガメやガーパイクなどはあきらかにマニアの仕業です。
行政は来年から法制化を求めることで動いているようですが、ウィルスと一緒で水際作戦が最も有効です。金儲けばかり考えている輸入業者と、自分のことしか考えないマニア、この両者を押さえるためには相当の覚悟がないと上手く行かないでしょう。

■ロータリーエンジン

20 Aug 2003 07:13:52
新聞に、マツダが水素ロータリーエンジンを開発するとかいう記事が載っておりました。この特殊エンジンを、世界でただ一社実用化しているマツダの技術力はすごいものだと思います。末期のルマン優勝が目立ちますが、はじめてロータリー市販車となった初代コスモスポーツでも欧州耐久レースで優勝しているのです。氏育ちがいいエンジンといえるでしょう。ハナタレ小僧だったときに、近所のオジサンが買った初代コスモスポーツをみて、こんなクルマを作れるニッポンはすごいな～って思ったものです。汚い手でさわっていたのでオーナーは迷惑だったかもしれませんが…。
その後のコンセプトは、族っぽいサバンナクーペなど下品になったので嫌っておりましたが、エンジンに関しては一目置いておりました。個人的にはディーゼル化など進めば、今日ほどディーゼル車が悪者になることはなかったのだろうと思いますが…。一時期、経営が傾いてそこまで開発リソースがなかったのかも知れません。
ロータリーエンジンの構造上、水素燃焼への親和性が高いので、エコ自動車として、このエンジンへの期待は大きいのでしょう。是非とも成功してもらいたいものです。パソコン電池ですら重くてイヤだというのに、燃料電池車なんて考えただけでも寒気がします。

■初島岩ノリ

19 Aug 2003 07:40:41
昨晩は銀座で騒いで、止せばいいのに午前様。そして二日酔いで絶不調の朝はお茶漬けが一番。それも最近のお気に入りは岩ノリを振り掛けたやつです。

以前にも取り上げましたが、小生は島が好き。箱庭的な情緒に惹かれるのか、それともＤＮＡに刷り込まれた島国根性なのかは分かりません。そういえば川でも中洲が好きだな～。
島ならば近くてもいいやということで、紹介したいのが初島です。この島は伊豆七島で云うと利島などに似ていて、島一面がゴロタ石。いわゆる海水浴には向いていないのですが、その分水は濁っておらず綺麗です。この便利さで、磯遊びやちょっとしたスノーケリングを十分楽しめる環境は、けっこう貴重だと思います。黒い魚（スキューバ）が多くて目障りなのがやや難点ですが、それを除けばお勧めの島だと思います。
そして海岸線がゴロタ石ならではの産物が岩ノリです。もちろんこれは冬場～早春が旬で、いまの時期は乾燥岩ノリということになるのですが、これがまた磯の香りプンプンで、とても美味しいのです。お茶漬けのみならず、ラーメンや味噌汁に入れてもバッチリですし、酒の肴にもなります。しかも栄養価満点ということで、それこそアッという間に無くなってしまい、残りわずか。
初島産は都内ではあまり売っていないので、浜松町大門にある伊豆七島産物店「東京愛ランド」に出向いて、大島産などをあらたに調達することになりますが、高くないので買いだめする予定。二日酔いが無くなることはなさそうなので、これとはしばし長い付き合いになりそうです。

■殺し屋、熱中症で逝く？

18 Aug 2003 07:17:59
雨×４の盆休みに終わりましたが、七月に続いてのかきいれ時に、天に見放された行楽地は散々だったでしょう。冷夏のニッポンに対して欧州。ようやく暑さのピークを越えたとかの記事がでておりましたが、四十度を超す熱波と日照りで、これまた散々のようです。川は干上がり、船の運航も中止とかいう状況のなか、一人の、もとい一匹の殺し屋が死んで湖畔に打ち上げられました。
その名は「KUNO：クノ」。一昨年、湖のほとりで遊んでいたダックスの子犬を丸飲みして忽然と消えた大ナマズがその正体。体長１．５メートル、重さ３５キロと云いますので、おそらくはヨーロッパ大ナマズの一派だと思います。クノはその後幾度も捕獲作戦を受けたのですが、いずれも失敗に終わりました。かくして地元の間で怖れられてきたものですが、大自然の前には無力。とうとう、この猛暑で水面が低下したことにより死亡したとの記事でした。ただ、これは「クノではなく、その仲間だ」という証言もあり、真実はまだ深い湖水の下に眠っているようです。
そもそも、あの頑強なナマズ成魚が熱波ぐらいで死ぬということは考え辛い話。もちろん寿命などではなく、大きいのは二メートルを超すと云いますので、水質かエサの問題が絡んだ間接的な要因でしょう。

■フロンターレ二位浮上！

16 Aug 2003 08:01:18
相変わらず雨ですね～。低気温のお陰で、水槽の水温も下がってきたので、うるさい冷却ファンは止めました。
ところで、本日暴れ出すとかいう厄介な「ＭＳブラスト」対策は済みましたか？まったく何が楽しくてこんなことをやるのだか気が知れませんね。まあ小生のメイン機はシグマリなのでまったく関係ありませんが…。
Ｊ２は４４節と長丁場。一喜一憂はしてもいられないのですが、過去の結果を見る限り、夏場を踏ん張ったチームが最後まで突っ走っているようです。小生の予測通りに、分厚いサポーター力に後押しされている新潟が、ここに来て頭二つ抜けました。ホームだと三万人以上動員できるパワーは凄いものがあります。新潟経済への貢献度が２５億円といいますからハンパではありません。一方、開幕以来先行していた広島が、ここに来てずるずると失速後退してきました。背中が見えなくなるほど二位以下を離していたときの力強さはありません。タレントを有している強さはＪ２ピカイチですが、勝つサッカーというのはどうもそれだけでは足りないようです。

そして我が川崎Ｆ。とうとう２７節で勝ち点同点ながら、得失点差で二位に浮上してきました。苦しみながら、これで四度目の二位浮上。あと１７戦とまだまだ先は長いですが、夏場に失速せず付いて来たことは大いに評価できます。
また、ここにきて戦力アップが図られた点も大きいです。一つは新外人ＦＷのホベルチ。ブラジルＵ２３代表という肩書きを無くしても、動きがかなり選手です。本名は「Robert」なんですが何故かホベルチと呼ぶそうです。さらには小林康剛の台頭がありますし、鬼木、伊藤宏樹の復帰も大きなプラス材料です。何となく今年はこのあたりからガンガン行けそうな気になってきました。
こうなると明日日曜日の等々力(vs水戸)にはまた声援に行かざるを得ません。v(^_^;

■都心ヒートアイランド対策

15 Aug 2003 07:59:46
盆ということで千葉の実家に来ております（大雨で天気も悪く、魚釣りに行くことも出来ずに手持ちぶさた）。しかし寒いッスね～。こんなときは暑い話題に限ります。

環境省の調査によると、東京都心部の最低気温平均値が、ここ百年間で四度も上昇してしまったそうです。地球温暖化の影響などで日本全体の平均気温も１．１度上がったらしいですが、それに比べても、都心部の気温上昇はすごいです。
まあ、緑は減るし、クルマやエアコンなどの熱源はどんどん増える一方ですし、なるべくしてなったヒートアイランド化だとも云えます。最近はオフィスビルも照明を落として省エネに努めているところも多いようですが、これで気づいたのは、そもそも日本の事務所や家庭は照明が強すぎます。おそらく２／３から半分ぐらいでも十分だと思います。明るいことイコール文明だった時代ならばいざしらず、今日では余計な明るさは下品そのもの、省エネ照明はこのまま続けた方がいいと思います。
さて、最近とりあげた水槽冷却ファンのネタで思ったのですが、高層ビルの上からスプリンクラーで霧を吹き、巨大扇風機で四六時中風を送るというのは如何でしょう？
気化熱で数℃下がること請け合いです。

■納涼夜釣り

14 Aug 2003 07:35:01
八月からカーッと暑くなってまいりました。月初に比べる日の出～日の入りで２０分ぐらい昼間が短くなっているのですが、遅れてスタートした夏の太陽パワーはまだまだ元気いっぱい。とても日が出ている時間帯は釣り竿など振り回す気にはなれませんね。お魚たちも涼しくなった日没以降活動するようになります。こうなるとやはり、この時期は夜釣りでしょうか？工場などが立ち並び、照明も多く、護岸が整備されている河口部のシーバスならばあんまり気にならないのですが、中流域で河原が広く、たくさん草木が生えているエリアでの魚釣りはなかなか勇気が要ります。河原にはなぜか柳なども垂れていて、その下に人でもいると流石にヒヤッとしてしまいます。よく見るとケータイでおしゃべりしているアンチャン。「そんなややこしいとこに居ないでくれよ」と思わず言いそうになります。小生のよく良くエリアの多摩川では、水の事故でときどき犠牲になっている人が出ているのでなおさらです。
深夜、誰も居ないはずの中州で小さな女の子が遊んでいたら…。気の弱い小生などはその場で気絶です(笑)。さて盆休み入りです。この時期はいつも釣りは避けているのですが、今年はここまであんまりフィールドに出ていないので、やや欲求不満です。夜のガサガサは、深みにはまると、こちらが仏様になってしまうので、さすがに出来ませんが、魚釣りならば例え釣れなくても「納涼」にはなるはずです。さてどうしましょう。

■アストロノーツと釣り道具

13 Aug 2003 07:33:32
芸は身を助くという諺がありますが、魚釣りも下手くそよりは、ある程度心得があったほうが良いに決まっております。冗談のような話ですが、江戸時代、船が難破して無人島(鳥島)に漂着、その後なんと十二年間もサバイバルして帰還した男が居たようです。この島にはアホウドリが無数にいたので、仲間たちは専らこれを食い続けましたが、栄養が偏ったのかいずれも生き延びることは出来ませんでした。その男はなんと釘を加工して釣り針を作って、苦労しながらも新鮮な魚を釣って暮らしました。海からのミネラルや養分を魚を介して取得することで、結果的にバランスの取れた食事になったというのが後世の分析です。
聞いた話ですが、なんとロシアの宇宙飛行士にはサバイバルキットとして、携行釣り道具を持つことになっているようです。釣り糸・メタルルアー・プラスチックワームそして釣り針が揃っているので、帰還時に洋上に着水したとき、何かのアクシデントで回収がかなわなかった場合に、これで魚を釣って何とか生き延びよ、ということだと推察されます。もしかすると宇宙でも何かこれを使って窮地を脱することが可能になるのかもしれませんが、どんな状況下を指すのか凡人には想定不可能です。

■水槽サポートグッズⅡ

12 Aug 2003 08:10:54
夏場対策として、エアレーションが極めて有効だということは分かりましたが、やはり気になる高水温。以前の水槽では夏のピークでも３０℃を超えることはまれでした。モーターが上部だったのですが、今のは水中モーター。熱源が水中にあるので、これがかなり悪さをしているはずです。２～３℃は違うでしょう。
そうは云っても水温は下げたいので、対策は二つ想定されます。一つは上面濾過器を止めてエアポンプ＋水作だけにしてしまう事。これには濾過能力面で若干の不安が出てきます。もう一つは「強制空冷」です。これは冷却ファンを取り付けて気化を促して、水温を下げるという手法です。これにもいくつか弱点はあります。先ずは騒音、やはりファンがブンブン回るのでうるさくなることは避けられません。お次はコストです。装置はパソコンファンに毛が生えたていどのものですが、結構高いです。始終回しているのでランニングコストも気になります。扇風機付き水槽なんてのは見かけも美しくないので、そこもマイナス点です。
こんなことを思っていて、ぐずぐずしていたのですが、長期不在用の餌（テトラウィークエンド）が切れたので、いつも行く新宿のペットショップを覗いてみたら、このファンが意外と安かったのでビックリ。デフレの影響はこんなところにも出ているでしょうか。しかもスリムタイプでファンっぽくなく、見た目も見苦しくありません。隣の棚には冷やしすぎ防止のサーモスタットすら置いてありました。効果に疑念をもつ客に対して、これはいい作戦です。そんなわけで即購入してしまいました。
本来は上部照明と濾過器の間に風を送り込むのですが、雑っ魚の場合は少しの隙間があればよく飛び出してしまいます。そんなわけで、小生の水槽では上面濾過器占有部以外はガラス蓋できっちり閉じてあります。さて風を吹き込ませる隙間がない、と悩みそうになったのですが、ピンとひらめき上面濾過器の蓋を外して、濾過器内を流れる水をひやせばいいやと割り切ってしまいました。
音の問題はやはり残りました。風切り音がやはり耳につきます。水槽があるのは寝室ではないので、これは我慢するしかないでしょう。一晩経ってから水温をみたら、なんと能書き通り４度下がって２６℃に落ち着いておりました。これならば安心ですが、気化熱を加速するので水の減りが早いです。でもサポートグッズはなかなかのものでした。

■水槽サポートグッズⅠ

11 Aug 2003 07:32:15
立秋が過ぎたので、暦のうえでは秋ということにはなるのですが、八月に入ってからは厳しい暑さが続いておりますね。長梅雨にうんざりすると、やはり八月はこうでなければとも思うのですが、困ったことがひとつ。水槽の水温対策です。
七月までは２６～２８℃を維持していたので心配なかったのですが（それでもチビナマズ昇天）、最近は３０℃突破。水槽に指をいれてもぬくい感じで、雑っ魚とはいえお魚達の活性もいまひとつという感じです。これではヤバシと二点補強をしました。一つはエアポンプの併用です。いままでは上面濾過器でやってきたのですが、これですと濾過よりもエアレーション面でやや弱体、とくに高水温時期は水面に細かい気泡がたち、いかにも水質が悪いという雰囲気になってしまいます。
拙ＨＰ読者から「高水温対策は先ずエアレーション」というアドバイスを頂き、水作エイトＳを放り込みました。エアポンプだけあって、ものすごい量の泡が水槽内を攪拌します。高水温の時期は溶存酸素量が相対的に不足する時期になるので、先ずはこれを補充することが肝心なのですが、小生は水温云々にだけ目が行ってしまい、本質的問題に気がつきませんでした。アホです。
驚いたことに、エアレーションと共に雑っ魚達の活性があがってきました。やはり魚も生き物です。十分な酸素補給が何より大事だと改めて感じ入った次第です。

■アシタバ

9 Aug 2003 07:02:28
伊豆諸島の名産品でアシタバ(明日葉)というのはご存知でしょうか？アシタバを使った天ぷらや味噌汁、おにぎり、はたまたアイスクリームなどなど、それこそ色々なところで活用されております。大島や初島でもこれを使った食材をトライできました。何しろ生命力がメチャ強い草で、今日摘んでも、明日にはもう葉が出るところからこの名前が付けられたようです。ビタミン・ミネラルが豊富で元気のもと。血の浄化作用も注目されている草です。
これを日頃食べていると長生きするということで、実際のところ伊豆諸島の島々の人の平均年齢はかなり高いと云われております。都会の年寄りはくたびれておりますが、島に行くと老人がずいぶん元気がいい感じ。これもアシタバと魚食のお陰でしょうか。
そう云えば、以前も取り上げましたが、この草、房州にも自生していて、漁村のオバサンたちがせっせと摘んでいるという話を聞きました。その名も「チンタチグサ」。オトウチャンの「元気」回復にもアシタバはかなり有効だそうです。

■伊東行脚（弐）

8 Aug 2003 08:16:08
伊東にはもう一つ気になるスポットがあります。いや、あったようです。松川べりの遊歩道をすこし遡って行くと室生犀星のじんならの詩碑があります。
じんならとは、今はもう埋め立てられてなくなってしまった「浄の池：じんのいけ」に棲む、肉食の毒魚「じんなら魚」のことを指します。浄の池は広さ二十五坪ほど、池の底から湯が湧き出ており、年間を通じて水温は摂氏二十六度ほど。寒い時期にはもうもうと湯煙が立ち上るほどの温泉池です。ここに何と海水魚が棲みついていました。

犀星は浄の池のほとりに立ち、湯煙のなか、冷たい心をもちながら泳ぐ毒魚じんならを、己の身にたとえて詠んだとされております。
そんな馬鹿なと思いきや、大正十年ごろにはこれらの魚が国の天然記念物に指定されたそうですので、偽りではありません。登録された魚たちはいずれも海水魚でオキフェダイ、ユゴイ、ヤガタイサキ(コトヒキ)、シマイサキ、ハイレン(イセゴイ)、マクチ(ボラ)に、なんとオオウナギ(カニクイ…ニホンウナギとは別種)も棲息していたそうです。詩碑にあるじんならはヤガタイサキ(コトヒキ)とされておりますが、個人的にはオオウナギのほうが怪魚らしいと思うのですがね。池には川の水が流れ込み、底からは湯が湧き出し、汽水というよりも真水に近かったという当時の報告があります。浸透圧の関係で、本来は生きられないはずの海水魚が、この池にだけ棲めた理由は分かっておりませんが、温水による特殊な閉鎖環境がそれを可能にしたとしか言えません。
残念ながら昭和３３年の狩野川台風直撃で池は壊されて、その貴重な環境バランスは崩れてしまい、ほどなく魚たちも居なくなってしまったそうです。その後、天然記念物指定は外されて、二十年程前に池も埋立てられてしまいました。
今では当時の面影は全くありませんが、生態系的にはかなり興味深いスポットだったようで、とても残念です。

■伊東行脚（壱）

7 Aug 2003 07:39:31
ハトヤが好きというわけではないですが、小生、どうも伊東という温泉街が気にいっております。お隣の熱海からは僅かなのですが、観光地としては比較的地味ですし、史跡も案外多くあります。そしてもっとも大事なことですが、湧き出る湯質がいいです。先週前半は天気が悪かったので、湯河原～東伊豆の温泉行脚をしてましたが、ちょっとした日帰り温泉施設はあちこちにありましたが、施設は立派でもたいした湯質でないところも見受けられました。それでも源泉なら許せるのですが、塩素臭がして水増ししていることが分かるところもありました。
伊東では街中いたるところに共同温泉浴場があるのですが、入浴料僅か１７０円にも拘わらず小生の持病（腰痛＆五十肩）にはもっとも効きました。
温泉街と川は切り離せませんが、ここ伊東でも松川（大川）という川が街の中心を流れています。この畔が綺麗な遊歩道になっていて、ここを歩くのが好きです。河口部には９０はあろうかという立派なコイがいて、それこそ渚のすぐ際まで悠然と泳いでおります。パンを上げている人がいましたが、小生の握り拳ぐらいありそうな口を開いて掃除機のよう吸い込んでおりました。(^_^;
湯煙のあがる水が河岸の石垣を流れ落ちて、風情をかもしだしておりましたが、ふと見ると水面下の石垣に穴がポツリポツリと開いております。いかにもウナギが潜んでいそうです。聞いたところでは、ここ松川ではウナギの穴釣りが出来るとか。温泉のお陰で一年中高水温ということがウナギを育むのかも知れません。今回はあいにく仕掛けを持っていきませんでしたが、次の機会には穴釣りトライをしてみようと思っております。

■忘れもの

6 Aug 2003 07:58:02
夏になると暑さのせいで思考能力が衰えるのでしょうか？それとも歳でしょうか？最近忘れ物が急増しております。先日は多摩川のオイカワ釣りでラインを忘れて４．２ｍ竿に２．９ｍラインという妙ちくりんな仕掛けで釣りをすることになりました。夏休みには小磯の雑っ魚釣りでウキを忘れてしまい、やむなくフカセ釣りに転向。いずれもこれらは結果がオーライだったので事なきを得ましたが、休み明け初日には、通勤途中にベルトをするのを忘れたことが発覚。これもやむなくオフィスビルの売店で安物を購入する羽目に…。雨傘やパンストは、雨が降ったり破けたりで、急遽必要になることがあるので理解できるのですが、こんな店でなんでベルトなぞ売っているのかと思ってましたが、ようやく分かりました。小生のようなボケたサラリーマンが多いので、需給が成り立っているのでしょう(笑)。

…ん？、おっとそう云えば今日はネクタイがない！

■鮮魚ブランド

5 Aug 2003 08:28:47
先日、熱海で有名な干物屋に行って、地アジの開きを探したら、これが意外とありませんでした。さすがに輸入品はありませんでしたが、九州、山陰、和歌山で水揚げされたものばかり、地元ブランドでようやく真鶴産というのがあって、サイズは欲しいものよりやや小さかったのですが、これを求めました。
老舗ですらこれですので、巷の土産物屋では、いったいどうなっているのか非常に不安を覚えました。老舗なのでやむなく遵法、ということで産地を載せているのでしょうが、そのあたりの土産物屋では。こういう表示をほとんど見かけませんでした。以前に熱海の駅前で売っていた見事なアジの開きを買って、これを食べたらあまりにも油が強く、食後気持ち悪くなってしまいました。これはおそらく北海（欧州）ものだったようです。
気にしない人はいいのですが、やはり産地名が出ていると、少しでもお気に入りの品を探すようになりますね。ブランドは魚にも浸透しつつあるようです。

■伊豆大島

4 Aug 2003 07:24:59
ほんの目と鼻の先にあるのですが、今まで通過ばかりで殆ど足を踏み入れたことのなかった大島でしたが、滞在している熱海から双胴高速船で一時間の行程と聞き、フラリと行ってまいりました。家族連れの日帰りでしたので釣り竿も持ちませんでしたが、意外といい島だったので印象をあらたにしたというのが実感です。
とくに気に入ったのは三原山。行った日は山頂付近は大濃霧で観光客は殆どなく、一時間余りの火山口から三原神社までハイクを楽しみましたが、十メートル先が真っ白な中、百合の花がぽつぽつ咲く溶岩帯の中をぽつねんと歩いていると、まるで三途の川原にいるような気になってしまいました。途中、霧が一瞬晴れて現れた見事な光景には、思わず感動してしまいました。
海水浴場も小さいながらもありましたが、その水の綺麗なこと。スノーケリングの道具を持ってこなかったことを後悔しました。竹芝からも二時間足らずでジェット船で来られる位置にありながら、これだけ水の綺麗な海水浴場はまずもって無いはずです。黒潮の影響下で水も冷たくありません。三宅島噴火以来、客足が遠のいている伊豆諸島、この夏は渋滞無しの船旅で出かけてみては如何でしょう？

■鮎と鯰

2 Aug 2003 07:59:56
漢字文化が日本に入ってくる以前から、いまの在来魚は日本に住んでいたわけで、それらに無理矢理漢字を当てはめたものだから、なかには妙なものもあります。寿司屋の湯飲みに書いてある文字にも、いくつかのバッティングがあります。
なかでも面白い例は、アユはもともと香魚とか年魚とか呼ばれていたそうですが、漢字を当てはめるときに間違えて、もともとはナマズの意味の鮎という字を付けてしまったものだから大変。肝心のナマズの字は、後から鯰という文字（漢字ではなく国字）を急遽作ってはめこみました。鮎の音読みは「ネン」なので、「念」で勘弁ということだったようです。

室町時代のナマズを描いた水墨画で「瓢鮎図；ひょうねんず」というのがあります。ひょうたんナマズは故事のなかでも良く取り上げられていて、丸い瓢箪でぬるぬるナマズを捕らえようとするような無駄を風刺した戯画のことですが、ここではナマズを正式に「鮎」として見ております。後年、昭和初期になってから、ある釣り雑誌でナマズ君がアユ子さんに訴訟をおこしたのは有名な話です。

■密漁奇譚

1 Aug 2003 20:21:30
不忍池の魚の話には続編のようなものがあります。おそらくは密漁横行に業をにやした寺側の流布ではないかと踏んでおりますが、こういう話です。半七捕物帳を書いた岡崎綺堂の作品では、あるとき大雨が降り不忍池が増水。ここから流れ出た大ゴイを巡って町人や侍が大騒ぎ、捕まえて売り飛ばした町人や、このコイを刀で傷つけた侍が次々に変死をしていくという怪奇談です。魚には時と場合で神性が宿るというようなことを訴えているようです。こういう話で神社や寺領の湖沼に住む魚たちを保護したのかも知れません。

最近は時節柄ウナギの話題がでておりますが、これにも密漁ではありませんが、怪奇談があります。音羽町の話と云いますので、おそらくは今の神田川あたりの話なのかも知れません。小生的にはそう思いませんが、ウナギの穴釣りを戒める話です。釣好きな麦飯屋の主人、最近はやたらに捕れるウナギの穴釣りに夢中、それこそ一晩に何本も釣り上げてしまいます。あるとき、店に一人の客がやってきて、壁に掛けていた男の釣り仕掛けに気づいて説教を始めたそうです。曰く「穴に潜んで居る鰻を釣り出すなどは残酷でその罪は大きい。あなたも多くの釣り道具を持っているようだから、穴釣りなどするまでもなかろう。」と。
しかし雨模様の釣りの時節になって、主人は客の注告も忘れて、いそいそ穴釣りに出かけました。そして今までにない大物を釣り上げました。喜んで家に帰って腹を割いたところ、なかから麦飯がドバっとでてきた不気味な話だそうです。
これは穴釣りによる乱獲を戒める話でしょうが、古き良き時代だけしか通用しません。いまや、どこもかしこもコンクリ護岸だらけ、穴もなくなり鰻も姿を消してしまいました。

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